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新春インタビュー 川崎・福田紀彦市長 パラ契機、共生社会実現を

 新春にあたって川崎市の福田紀彦市長が産経新聞のインタビューに応じ、今夏開催されるパラリンピックを契機とした共生社会の実現に意欲を示した。市内に目を向けると、各地で交通インフラやまちの再整備が進んでおり、福田市長は「今年は市が新たな顔に生まれ変わる転換点になるだろう」との見方を示し、市政運営へのさらなる注力を誓った。(聞き手 外崎晃彦)

 --市の今年1年の展望は

 「五輪・パラリンピック競技大会の開催年。なかでもパラリンピックはこれまで市が進めてきた(障害者などとの共生を推進する)『かわさきパラムーブメント』の取り組みに弾みをつける契機として期待している。人の意識や社会的なバリアーを取り除き、みんなが支え合って生きる社会を実現する一歩としたい」

 --まちの再整備面でも大きく動く年になりそう

 「市内への延伸計画が進む横浜市営地下鉄3号線はいよいよ通過ルートが決まり、開通に向けた準備が進んでいく。市内初めての地下鉄であり、市北部のまちづくりに大きな影響を与える。再開発から約50年がたち、まちのリニューアルを進めるなかで、北部に新たに一つ、発展の起点が誕生することに期待している」

 羽田空港と一体化

 --臨海部では羽田連絡道路の開通が迫っている

 「連絡道路の果たす役割はとても大きいだろう。市と羽田空港国際線ターミナルは、わずか800メートルほどしか離れていないが、これまでは電車とバスで1時間ほど、車で20分ほどかかっていた。これが徒歩でも行けるようになり、車だと数分の距離になる。まさに羽田空港と市臨海部の一体化だ。羽田空港対岸に位置するキングスカイフロント地区(医療・健康分野の研究施設集積地)の発展の起爆剤にもなるだろう」

 --多くの外国人観光客の来訪が予想される

 「川崎大師は観光スポットのコンテンツとしてもとても重要だが、残念ながら現在は外国人客が圧倒的に少なく、大きな機会損失だと考えている。地域の人たちと一体となり、周辺地域を含めソフト、ハード両面で基盤を作っていきたい」

 --JR川崎駅前に「川崎浮世絵ギャラリー」も開館した

 「特に東口エリアの活性化に可能性を見いだしている。注目しているのは羽田空港のトランジット(乗り継ぎのための滞在)客。国際線間の乗り継ぎ客は年間約16万人で、そのうち4時間以上滞在する旅客が5割以上に上るという。羽田空港から京急川崎駅まで約13分という近さを生かし、そうした旅客の取り込みに力を入れていきたい」

 --誘導の具体策として念頭にあるのは

 「ナイトタイムエコノミー(夜間観光・夜間経済)の活性化。道路や公共空間をにぎわせるための社会実験を始める。夜間に川崎に来るといろんな面白いことをやっているという、ワクワク感を創出したい。市が音頭を取り、民間事業者をどう巻き込んでいくかなど、綿密に計画している」

 市の未来明るく

 --一方、7月には全国初の罰則付きヘイトスピーチ(憎悪表現)禁止条例が全面施行となる

 「市はブランドメッセージを通して『多様性は可能性』とうたってきた。全ての市民が不当な差別を受けることがないのは当然の話。差別はなくしていかなければならないという思いが、多くの市民の理解のもと、条例という形で実を結んだ。多様性への価値観を改めて市民みんなで共有していきたい」

 --令和12年まで人口が増え続けるとの予測もあり、文化面・経済面などでも明るい話題に事欠かない

 「特に最近はスポーツや音楽をはじめとした文化の力が市の魅力を高めている。サッカー、バスケットボールなどプロのチームがまちに活気を与え、ストリートライブからクラシックまで、あらゆるジャンルの音楽がまちじゅうから聞こえてくる。こうした文化の力をさらに育成していく。市の未来はとても明るい」

                   ◇

【用語解説】川崎市

 県の北東部に位置する政令市。7行政区(川崎、幸、中原、高津、宮前、多摩、麻生)で構成している。人口は県内で横浜市に次ぐ2位の規模。平成29年4月に150万人を突破。昨年5月1日時点で計152万6630人となり、全国20政令市の人口順位で、神戸市を抜き6位に浮上した。昨年12月1日時点は男性77万4912人、女性75万6970人の計153万1882人。

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【プロフィル】福田紀彦

 ふくだ・のりひこ 昭和47年4月20日生まれ。川崎市出身。米ファーマン大学政治学専攻卒業後、衆院議員秘書を経て、平成15年に県議選で初当選。25年の市長選で初当選した。29年に再選し、現在2期目を務める。47歳。

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