PR

地方 地方

大雨警戒レベル、自治体混乱 勧告・指示ともに「4」、迅速避難つながらず

 西日本豪雨の教訓から政府が導入し、5段階で避難の切迫度を示す「大雨・洪水警戒レベル」の見直し論が出ている。避難勧告と指示が同じ「レベル4(全員避難)」に分類され、自治体から「分かりにくい」との指摘がある。勧告段階で行動に移ってもらおうという国の狙いとは逆に、台風19号では迅速な避難につながらなかったケースもあった。

 ◆切迫感伝わらず

 「避難勧告情報、警戒レベル4をお伝えします。今後、夜間に川の水位が上昇することが見込まれます」

 水戸市は台風19号が近づいた昨年10月12日午後4時ごろ、那珂川などの浸水想定域の1万2400世帯に防災行政無線を通じて避難を呼びかけた。

 川の水位は勧告の目安の半分以下だったが、暗くなる前の避難を促した。予測通り水位は上昇し、13日未明には「指示」も発令。ところが、自宅の浸水で取り残されるなどした約170人がボートやヘリで救助される事態を招いた。

 勧告を受け避難所を訪れたが川の水位を聞いて自宅に戻った人や、「明るいうちに避難指示が出ていれば逃げた」と話す人もおり、市の担当者は「切迫感が伝わらなかった。『レベル4で全員避難』との趣旨に、理解が進んでいない」と話す。

 ◆改善求める声も

 台風19号では広い範囲で大雨特別警報が発表されたが、警戒レベルに関する国の指針が避難勧告と指示を「レベル4」、大雨特別警報を「レベル5相当」と整理していることで、自治体の対応も難しくしている。鹿児島市は「レベル4の中に2つの避難情報があるのは、市民にとって分かりにくい」として改善を求めている。自治体の声を踏まえ、武田良太防災担当相は昨年12月17日の記者会見で「単純明快に正しく伝わるやり方が何かを追究していくことが大事だ」との見解を示した。

 その後開かれた中央防災会議の有識者作業部会では「誤解を招くような仕組みを放置していいのか」「毎年のように防災情報に関わる仕組みが変わるのもどうか」と議論が噴出し、兵庫県豊岡市は避難勧告をレベル4、指示をレベル5とするよう提案した。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ