PR

地方 地方

「高浜を薬草の聖地に」耕作放棄地で大規模栽培 漢方薬原料、製薬会社から依頼も 福井

 高浜町が、町内に点在する耕作放棄地を活用し、漢方薬の原料で、乾燥させた実が頭痛や冷え性に効くとされる「ゴシュユ」(ミカン科)の大規模栽培に乗り出している。ゴシュユの産地は国内唯一といい、関係者は「放棄地の増加に歯止めをかけるとともに、町を薬草の聖地にしたい」と奮闘している。

 町内にはもともと、「若狭富士」の呼び名でも知られる青葉山(693メートル)に300種類以上の薬用植物が自生。その麓には、半世紀前に土地の所有者が植えた約350本のゴシュユの木が、約千平方メートルにわたり群生している。

 町と地元農家は平成25年、山の環境保全を目的に「青葉山麓研究所」を設立。自生する薬草を生かそうと27年、ハトムギなど数種類の試験栽培に着手し、17年には高齢化や後継者不足のため増える一方の町内の耕作放棄地に、群生地から持ってきたゴシュユの苗を植え始めた。

 しかし、水田だった放棄地は当初、水はけが悪く、苗は定着しなかった。研究所の鋸谷茂所長(66)らが、水はけを良くするため土地に土を盛ったり、畝を作ったりした結果、今年は順調に育ち、栽培面積は計約7千平方メートルにまで広がった。来年には新たに1万7千平方メートルに植える予定。3年ほどすれば収穫できる見通しだ。

 東京生薬協会によると、毎年40トン弱のゴシュユを中国から輸入しているが、中国国内での需要や人件費の高まりを受け、価格が上がっているという。

 こうした中、町には国産化を望む大手製薬会社から「生産を拡大してほしい」との依頼も舞い込むようになり、「需要をまかなえるほど栽培して、町の主要産業にしたい」と鋸谷さん。栽培面積を増やすため、耕作放棄地を提供してくれる地主の掘り起こしに奔走している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ