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武藤正敏氏「文氏は安保をおろそかに」 仙台「正論」懇話会

 仙台市青葉区の仙台勝山館で11月28日に開かれた仙台「正論」懇話会の第58回講演会は、元駐韓大使で外交評論家の武藤正敏氏が「文在寅(ムン・ジェイン)政権で朝鮮半島情勢、日韓関係はどうなるのか」と題して講演した。要旨は次の通り。

 韓国の文在寅大統領は国内世論の分断を図り、保守と革新の対立は激しくなっている。革新層の支持が文政権存続にとって大事だが、文氏は今年に入って革新層を失望させることばかりやっている。

 文氏の支持母体の人たちが失業してアルバイト生活をしている。南北関係では米朝を仲介したものの、北朝鮮から邪険にされている。文氏は●国(チョ・グク)氏を法相に任命したが、娘の不正入学疑惑などで●氏は辞めざるを得なくなった。こうしたことが文氏への失望につながっている。

 文政権の内政の重要課題は保守政権の業績否定と革新政権の継続だ。保守政権の中でも特に朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の業績「漢江(ハンガン)の奇跡」を否定したい。それで韓国の教科書から「漢江の奇跡」という言葉を削除した。

 文氏は革新政権を支持するような行政組織に変えようとし、検察改革にこだわり、●氏を強引に任命した。だが、これで政権与党と野党、与党と検察との対立が激化した。

 文氏は安全保障をおろそかにしている。文氏は反日、反米、朝鮮半島民族主義者だ。同じ民族である韓国に対して北朝鮮は核は使わないと考えている。文氏にとって非核化より北朝鮮との平和共存が大事だ。

 韓国経済は危機的状況にきている。文氏の主要政策の所得主導経済成長の弊害だ。最低賃金の引き上げと労働時間の規制により、2年間で実質40%近く最低賃金が上がった。韓国内では人を雇いきれなくなり、企業は国外に流出している。このため失業が深刻化しているが、文氏は失業が増えているとは言わず、就業が増えていると言っている。文氏は現実を見ていない。経済も自分に都合のいい数字しか見ず、韓国経済が悪くなったのは、世界経済が悪くなったからだと言っている。

 韓国は北朝鮮中心の外交だ。しかし、北朝鮮は短距離ミサイルを次々と発射している。北朝鮮は韓国を全く相手にしていないのだが、それにもかかわらず文氏は北朝鮮にべったりだ。このため文政権の国際的な信認は失われている。

 米朝首脳会談では、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長はベトナムに意気揚々と入っていったものの、何の成果もなく帰ってきた。金委員長は文氏の二枚舌にだまされたと思っている。

 日韓関係には浮き沈みがあるが、文政権の間は関係が良くなることはない。日韓の国民同士の交流を続け、文政権には毅然(きぜん)と対応することが大事だ。

                   ◇

【プロフィル】むとう・まさとし

 昭和23年、東京都で生まれる。47年に横浜国立大経済学部を卒業後、外務省に入省。駐英公使などを歴任し、平成22年に駐韓大使に就任。著書に「韓国人に生まれなくてよかった」「文在寅という災厄」(いずれも悟空出版)など。

●=恵の心を日に

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