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記録的大雨1カ月 浸水被害のながらこども園、保育再開も1階使えず

 本県で11人が死亡した台風21号にともなう記録的大雨から、25日で1カ月。深刻な被害があった長柄(ながら)町唯一の保育施設「町立ながらこども園」(同町鴇谷(とうや))も床上浸水し、1カ月たった今も、園舎の1階部分は使えない状態だ。

 「おはよう」。18日朝、約3週間ぶりに元気な声がこども園に響いた。安田昭子園長は「久しぶりに子供たちの元気な声を聞くとうれしくなる」と話した。ただ、この日、こども園に登園したのは0~2歳の乳幼児のみ。3~5歳の園児は、間借りする町の福祉センターに登園した。

 先月25日の豪雨では、長柄町の南部を中心に道路が冠水し、2階建てのながらこども園でも1階部分が25センチ床上浸水した。保護者に園児の迎えを頼んだが道路事情は最悪で、園児4人がこども園に宿泊したほか、園児の息子を迎えに行く途中だった男性(54)が川に流されて死亡している。

 園舎が床上浸水したことや、園に隣接する旧昭栄中学校の敷地が災害ごみの仮置き場になったこともあり、衛生面や安全面からこども園は閉園を余儀なくされた。

 今月5日には、全園児約140人のうち、被災者や共働き世帯など保育が必要な家庭の50人を対象に、公民館や福祉センターを借りて園児の預かり保育を再開。その後、災害ごみの受け入れが終了したことや、園舎の2階部分の安全が確認されたことから、18日には全園児の保育を再開した。ただ、1階は依然安全に使うことができず、3歳以上は福祉センターに登園するようにした。

 一部開園の裏には、清掃や消毒に奔走した園職員や業者、ボランティアの苦労がある。浸水した園舎から泥をかき出し、床やおもちゃを徹底的に消毒。園庭の地面は汚れた泥が残ったため、業者に表面を削ってもらった。「小さい子供は床でハイハイする。消毒剤が残らないよう、濃度にも気を付けた」という。

 一方で、1階を含めた完全再開のめどは立っていない。使用できる2階も暖房が使えず、園庭も新しい土を入れるまでは遊ぶことはできないなど、不便は多い。

 安田園長は「できるだけ大雨の前の通りにしたい。職員を挙げて頑張る」と話し、完全復旧を目指している。

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