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気軽に行ける、介護型美容室 由利本荘に22日開店 「女性はオシャレが元気の源」

車いすスペースに店の車いすを置いてカットのシミュレーションをする今野政子さん=由利本荘市藤崎の「かみきりや」
車いすスペースに店の車いすを置いてカットのシミュレーションをする今野政子さん=由利本荘市藤崎の「かみきりや」

 30年余の経験を持つ由利本荘市のベテラン美容師の女性が22日、全国的にも珍しい「介護型美容室」を開店する。介護の資格を取得して現場で6年間経験を積み、美容室の開店前日まで訪問介護に追われた。女性は「何歳になっても、身体が不自由でも、女性はオシャレすると元気になれる。そのお手伝いをしよう」と意気込んでいる。(八並朋昌)

 由利本荘市藤崎新山沢に介護型美容室「かみきりや」を開くのは、今野政子さん(65)。自宅にあった広さ約30平方メートルの農機具小屋を改築し、電動車いすなども出入りできるバリアフリー仕様にした。セット用のいす3席の1つは車いすスペースで、店の備え付けの車いすもある。今野さんは「筋力が衰えていても体側にクッションを当てて支えます。もちろん、トイレも車いすのまま利用できます」と語る。

 介護型美容室をめざすきっかけは約20年前、勤務先の美容室から老人施設に出張したときだった。「2時間で13人の髪をカットし、本人の希望よりも『介護の妨げにならない』といったことが優先されて、ショートカットでメークなどは論外だった。介護資格がない私は車いすも押せなかった」と振り返る。なじみ客がパーキンソン病を患い、最後は来店した本人の希望を聞き取ることもできなかった「悔い」も重なった。

 勤務先の閉店を機に、ヘルパー2級(現介護職員初任者研修)資格を取得して訪問介護に6年間従事。その間、出張美容に訪れた車いすの40代女性に「店で大げさに介助されると気が引ける。車いすで気軽に行ける店を作って、といわれ背中を押された」という。

 バリアフリー店舗や介護補助を学ぶ理・美容師が各地にも徐々に出てきているが、今野さんのように介護実務を積んだ美容師はまだ少ない。今野さんは「介護される側の身になって寄り添うことで、オシャレを楽しむひと時をよりくつろいで楽しんでいただきたいんです」と力を込める。

 同店(0184・22・3634)は完全予約制で水曜定休。今野さんは「身体が許す限り、お客さまに施術と会話で楽しく過ごしていただくのが目標。健常の方や出張美容も大歓迎」と話している。

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