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石炭採掘の歴史語り継ぐ 宇部の記念館、開館50周年で企画展

石炭記念館の展示を説明する学芸員の広畑公紀氏=山口県宇部市
石炭記念館の展示を説明する学芸員の広畑公紀氏=山口県宇部市

 日本で初めて開館した山口県宇部市の石炭記念館が、今月1日、開館50周年を迎えた。石炭採掘の歴史を伝える記念館は各地に10カ所ほどあるが、最も古い。「石炭で発展してきたこの地域の歴史をこれからも伝えていきたい」と学芸員の広畑公紀氏(37)は語る。50年を振り返る企画展を来年3月23日まで開いている。

 同市は明治時代から国内有数の石炭産地として栄え、最盛期の昭和15年ごろには80以上の炭鉱があった。しかし石炭の需要が減り、42年には市内の全ての炭鉱が閉山した。

 記念館は関係者や市民の要望を受け、44年に市が開館した。市内のときわ公園の中にあり、2階建ての館内には、実際に使われていたカンテラやつるはしなど約3千点を収蔵、展示している。

 採掘現場を忠実に再現したモデル坑道や、炭鉱労働者が暮らした「炭鉱住宅」の部屋の模型もある。地下から石炭や人をつりあげるために使っていたやぐらを転用した地上37メートルの展望台も人気で、休日には多くの家族連れが訪れる。

 広畑氏は「当時を知る関係者の高齢化が進んでいるので、今のうちに語り継いでおかないと、という危機感がある」と話す。

 広畑氏は同じく石炭産業が盛んだった九州の筑豊地方、福岡県川崎町の出身だ。美術館勤務を経て、3年前に記念館の学芸員になった。炭鉱に従事していた人たちと会合を開き、勉強を続けている。「宇部市民でも石炭産業の歴史を知らない世代が増えてきている。この機会にぜひ一度足を運んでほしい」と話している。

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