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国会でバリアフリー議論を 重度障害の鎌倉市議が期待

 7月の参院選で重度障害があるれいわ新選組の舩後(ふなご)靖彦、木村英子両参院議員が当選してから初の本格的な論戦を迎えた秋の臨時国会。重度障害がある鎌倉市議の千一さん(65)は「2人の当選を機に、国会でバリアフリーや福祉の議論が進んでほしい」と期待を寄せる。

 生まれつき脳性まひで、思い通りに手足を動かしたり、言葉を発したりできない。大学を卒業後、横浜市で生活協同組合の職員として働き始めた。歴史ある鎌倉が好きで、休日によく通った。

 ◆街を変えたい

 だが、車いすではスロープがない寺社を参拝するのに苦労したり、道路がでこぼこしていて進みにくかったりして、不便を感じることが多かった。「福祉政策やバリアフリー化が遅れている」。そんな街を変えたいと思うようになった。

 平成13年の市議選に出馬し、初当選した。市議会は議場に車いすが入れるように改修し、一般質問では議会事務局職員が千さんの用意した質問を代読できるようにルールも設けた。

 千さんは市に働き掛けて、公園や駅にスロープを設置。車いすやベビーカーが通行しやすいように道路を改修するなど、鎌倉市のバリアフリー化は進んでいる。

 ◆偏見薄らいだ

 国会では舩後、木村両氏の当選後、就労中は介助費の公費補助を受けられない「重度訪問介護」の問題点について、注目が集まった。千さんは「障害者を含めた社会的に立場の弱い人のため、社会を変えていってほしい」と2人にエールを送る。

 さらにハード面だけでなく、「心のバリアフリー」の進展も期待する。自身も選挙活動中に市民から「障害者に何ができる」と言われるなど、偏見を受けてきた。

 だが、活動する中で、障害者への見方が変わってきたようにも感じる。「僕が議員でいることによって、偏見が薄らいだのであればうれしい」

 国会議員も舩後氏らと接することで、障害者に対する意識が変わってほしい。そして、共生社会の実現につながってほしいと願っている。

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【用語解説】重度訪問介護

 障害福祉サービスのうち、重度の障害者で常時介護が必要な人に対し、ホームヘルパーが自宅を訪問し、入浴や排泄(はいせつ)、食事など生活全般の手伝いや外出時の移動支援といった介護をする。重い障害があるれいわ新選組の舩後靖彦氏と木村英子氏もサービスを利用しているが、現行制度では「議員活動」は「就労」と同様に収入の発生する「経済活動」と見なされ、雇用主が負担すべきだとの考えから公的補助の対象外となっている。

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