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大津園児死傷事故から半年 安全対策進むも課題、ボランティア増員急務

 大津市の交差点で5月、散歩中の保育園児らの列に車が突っ込み、16人が死傷した事故は8日で発生から半年となった。全国で子供が巻き込まれる事故が後を絶たない中、大津市や県などは子供を悲惨な交通事故から守ろうと、保育施設周辺での「キッズゾーン」の設置や見守りボランティア「キッズガード」の導入といった全国に先駆けた安全対策にも取り組んでいる。

 ◆キッズゾーン効果

 大津市は7月から、保育施設周辺の道路の路面を色付けしてドライバーに注意喚起する「キッズゾーン」の設置や散歩など園外活動中の園児を見守る「キッズガード」の試行を始めた。

 「キッズゾーンができてからはドライバーの意識が少しずつ変わってきたかもしれない」と話すのは、キッズゾーン設置のモデル園の1つに選ばれた石山寺こども園の堀井文子園長。

 同園の散歩コースには石山寺の参拝客らの車などが迷い込み、速度を落とさないまま通行することが多かった。堀井園長によると、キッズゾーンの設置後、園の職員らから「以前より慎重に運転する車が増えた」「一時停止を心がける車もある」など効果を実感する声があがっているという。

 同園は事故直後に、石山寺の協力を得て、園と寺の間の竹林を切り分けて階段を設け、新たな散歩道を開設。大津市などが行った市内の保育施設の散歩コースの安全点検の結果を踏まえてコースを変更した。

 ◆歩道や防護柵設置

 事故を受けて実施された保育園などの周辺道路の緊急点検の結果、9月末時点で国や県、市町が管理する道路を含め県内808カ所で早急な対策が必要なことが判明。大津市と県は歩道の新設や補修、交差点に車の進入を防ぐ防護柵の設置などを行う予定で、県警も「園外活動時の交通安全マニュアル」を作成するなどの安全対策を進めている。

 被害園児の家族は7日に開かれた大津市の越直美市長や県関係者らとの懇談会で、交通事故の被害者支援の充実や、交通安全に向けて地域住民と行政が連携するための条例整備などを求める提言書を提出した。

 被害園児の家族の代理人弁護士によると、家族は懇談会で、信号機の増設や子供たちを道路で見守るボランティアの数を増やすことなどを要望。越市長は懇談会後、記者団に「提言の内容を取り入れた条例を制定したい」と述べたが、課題も浮かび上がっている。

 キッズガードとして現在活動するのは元保育士の田中敦美さんだけにとどまっているのが現状。市は増員を目指しているが、田中さんは「自分の空いてる時間と園の散歩時間が合わないこともある」と明かす。

 保育の現場からも「人手不足もあり、できるだけ早くキッズガードなどのボランティアを増やしてほしい」との声があり、早急な対応が求められている。

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