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「活気戻って」 住民ら阿蘇大橋完成に期待 

熊本県南阿蘇村でカレー店を営む佐野徳正さん。奥は阿蘇大橋の崩落や土砂崩れの現場
熊本県南阿蘇村でカレー店を営む佐野徳正さん。奥は阿蘇大橋の崩落や土砂崩れの現場

 阿蘇大橋の崩落で、住民は不便を強いられ、観光停滞の一因にもなる。「活気が戻るきっかけになってほしい」。南阿蘇村では、新しい橋の完成を待ち望む声が相次ぐ。

 「橋が落ちなければ、店を続けていたかな」。南阿蘇村の黒川地区に住む垣一男さん(69)は、約40年前から自宅で鮮魚店を営んでいた。熊本地震の「本震」で全壊し避難。朝になり戻ると、熊本市方面につながる国道の一部だった橋が消えていた。

 約35キロ離れた熊本市の市場で魚を毎日仕入れていたが、他の橋も損傷して通れない。店を畳むしかなかった。働き盛りの世代には熊本市に近く、通勤に便利な場所に移転した人もいる。「橋が再建されたら戻ってくれるだろうか」。そう思うことが増えた。

 近くのカレー店主、佐野徳正さん(76)は、村を訪れる観光客が減ったことを嘆く。被災直後は転居も考えたが、阿蘇の風景は何ものにも代えがたく、踏みとどまった。

 南阿蘇村によると、昨年、村を訪れた観光客は366万人だった。地震前の平成27年に比べ4割近く減った。29年8月には阿蘇大橋の下流で長陽大橋が復旧したが、熊本市方面から村に向かうには以前より10~15分ほど時間がかかり、渋滞も増加した。村の担当者は「国道や橋が通れないという風評も観光に影響している」と話した。

 地震当時、別の飲食店を経営していた佐野さんは、ボランティアから食器や家電の寄贈を受け、29年4月にイノシシ肉のカレーの提供を始めた。「橋の開通で観光客は戻るはず。美しい景色だけでなく、地震の怖さも知って教訓にしてほしい」と語った。

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