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秋の褒章 栃木から15人

 「秋の褒章」受章者が発表され県内からは15人が受章する。発令は3日付。農商工業の分野で業務に精励し、模範的な技術や実績が評価された黄綬褒章に7人、産業振興や社会福祉への貢献、公共の事務での尽力が評価された藍綬褒章に8人が選ばれた。黄綬褒章を受章する日立ジョンソンコントロールズ空調の豊田貢市郎さん(60)=鹿沼市=に喜びの声を聞いた。

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 ■ 黄綬褒章 日立ジョンソンコントロールズ空調・豊田貢市郎さん(60) エアコン修理技術評価

 「一家に一台」から、「一部屋に一台」の時代を迎えているエアコン。その製造の現場で40年以上技術を磨き続け、普及に貢献してきた。今回の受章を受け「とてもうれしく思う。これを機に、こういう事業所があるということも知ってもらいたい」と笑顔だ。

 ものづくりの職人が集まる街、鹿沼市で生まれ育ち、技術者への憧れを抱いた。昭和53年の入社以降、一貫して家庭用エアコンの製造現場で技術開発に従事。主に関わったのは、空気を冷やしたり暖めたりするのに欠かせない部品「熱交換器」に関する技術開発だ。

 「これでいいのか? もう少し改善できるのではないか? という思いをずっと持ってやってきた」と、技術職として過ごしてきた40年を振り返る。

 その中でも特に評価されたのは修理技術だ。熱交換器はデリケートな構造。従来は内部のパイプ1本に少しでも傷がつくと使用不可能となっていたが、パイプのみを取り出して修理し、再び使えるようにする技術を開発した。不良品となる交換器が減少し、生産性の向上につながった。

 「新しい技術はどんどん出てくる。ものづくりのグローバル化も進んでいる」と、海外も含めた最新技術の研究を常に続けてきた。会社の中国進出に伴い、現地出張する機会が増加。行く度に向上する中国製品の質に驚かされたという。「世の中のスピードは速い。若い人には最新の技術を積極的に取り入れてほしい」と、技術への貪欲さは今でも忘れていない。

 定年を迎え現場を引退。現在は、若手の教育係を担っている。残された仕事は、先人から受け継ぎ、自分たちが積み上げてきた技術を次の世代へ伝えることだ。「代替わりで技術を衰退させることのないよう、一緒に改善方法を考えたい」。より良い技術を追い求める旅はまだまだ続く。(根本和哉)

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