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メッセージアプリ、吹き出しの形使い分け 立命館大講師がツール開発

 スマートフォンの普及とともに、コミュニケーションツールとして急成長した「LINE(ライン)」などのチャット形式のメッセージアプリ。利用者は文字や写真などでやり取りするため、わざわざ話さなくても済む半面、細かいニュアンスが伝わらず、すれ違いが生じることもある。立命館大情報理工学部の山西良典講師(35)は漫画のように異なる形の吹き出しを使い分けてニュアンスを伝えるツールを開発。「吹き出しはメッセージアプリでのコミュニケーションのあり方を変えるもの」と話している。

 登場人物のせりふや思考を読者に伝えるための吹き出しは近年、ラインなどのメッセージアプリで使われるケースが増えている。

 山西氏は漫画で風船型の丸いものや雲型のもの、破裂したような型など、さまざまな形の吹き出しがシチュエーションやキャラクターの感情、声のボリュームに応じて使い分けられている点に着目。「読み方を教わらなくてもニュアンスを読み取ることができる吹き出しは文字を使ったコミュニケーションで強力なツールになるはず」と考えた。

 そこで、山西氏はスポーツ漫画や少女漫画など、あらゆるジャンルの漫画に描かれた吹き出しの形状と吹き出しの中の文章などを分析。AI(人工知能)に学習させることで、打ち込んだ文章の内容に応じて吹き出しの候補を示すツールを開発し、特許を取得した。

 山西氏は「例えば、文字では同じ『大丈夫』でも、いろいろなニュアンスがある。ニュアンスまで読み取れる吹き出しはメッセージアプリでのコミュニケーションのあり方を変えるツールになる」と強調する。

 山西氏は音楽やゲームなどのメディアがどのように人の感情を動かすかを研究している。最近は動画投稿サイトの流行を応用し、声のトーンと感情の関係などを分析し、自動音声でのアナウンスに活用する研究などにも取り組んでいる。

 今年5月には認知科学やAIといった情報工学の観点から漫画を取り扱う科学者らでつくる「コミック工学研究会」の立ち上げに参画し、分野をまたいだ研究の連携にも力を入れる。

 山西氏はこれらの研究を通じ、「人間の『楽しい』という感情を突き詰め、知性の一端を明らかにしていく」と意気込んでいる。

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