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被災地で電気自動車シェア 住民の利便性、実証実験 大熊町大川原地区

 ■「ラウンドトリップ方式」採用

 東日本大震災は11日で発生から8年7カ月。東京電力福島第1原発事故による避難指示が解除された県沿岸部で、電気自動車(EV)を共同利用するカーシェアリングの実証実験が行われている。被災地では住民帰還が徐々に進むが、バスなどの交通インフラは不十分。公共交通を補完し、住民や来訪者の利便性を高める手段になり得るかどうかを確かめる。

 被災地の復興と新たな産業基盤の構築に取り組む福島イノベーション・コースト構想推進機構が、日産自動車の協力を得て、昨年12月から浪江町や富岡町、南相馬市、大熊町で最新型EVと無人の充電設備の設置を始めた。インターネットで登録すれば誰でも有料で利用できる。

 JR常磐線は原発事故で富岡-浪江間(20・8キロ)が不通なため、両駅間は片道利用で乗り捨て可能とした。借りるのと返却する場所が異なる「ワンウェイ方式」は国内では珍しいという。

 4月に避難指示が解除された大熊町大川原地区では、役場の新庁舎や災害公営住宅などが整備されたが、バスの運行本数は少ない。食品や生活雑貨がそろったスーパーは近隣の町にしかない。同地区では利用後に同じ場所に戻す「ラウンドトリップ方式」を採用した。町が公用車として利用することも想定される。

 自家用車と違って維持費がかからず、必要な時だけ使うカーシェアの需要は高まっており、都市部では急速に普及している。だが、人口が少なく、自家用車を所有する世帯が多い地域で事業の採算が取れるのか、導入した場合、どのような効果が得られるかは未知数だ。

 実証実験には復興庁の福島再生加速化交付金が投じられる。機構は来年3月まで利用状況を調べて効率的な活用方法を探る。

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