PR

地方 地方

大野・埼玉知事就任1カ月 自民県議団、手腕見極め

 大野元裕知事が知事に就任し1カ月が経過した。就任直後に秩父地域で豚コレラが発生したが、矢継ぎ早に対策を講じるなど、まずは順調な滑り出しをみせている。県議会との関係も低姿勢に徹する。一方、上田清司前知事と対立してきた県議会最大会派の自民党県議団は、上田県政の路線継承・発展を掲げる大野氏の手腕を見極めている。

 「危機管理のプロを自称するだけに、豚コレラ対応は迅速だった」。県幹部は大野氏の手腕をこう評する。9月13日に秩父市、同17日に小鹿野町の養豚場で相次ぎ豚コレラが発生。大野氏は感染拡大を防ぐため、養豚場で飼育されている全頭の殺処分を決め、豚コレラ対策を盛り込んだ補正予算案も編成するなど陣頭指揮をとった。

 同17日には農林水産省に出向いて財政支援などを求める要望書を提出。翌日以降に豚コレラ対策に関する要望書を県に提出した県議会各会派に先んじて動いた格好となり、迅速な対応をアピールした。

 また、台風15号の接近に伴い、9月8日には早くから注意するよう呼びかけた。避難勧告を伝えるシステムの不具合が起きたものの、大きな被害はなく、大野氏に近い県議は「初動が遅れた千葉県の森田(健作)知事との違いが鮮明になった」と話す。

 9月6日にはラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を控え、熊谷ラグビー場(熊谷市)で壮行試合が行われた。最寄り駅からラグビー場まで交通アクセスが良くなく、混乱が懸念されたが、事前の準備もあって大きなトラブルはなかった。W杯本番の2試合も含め、ホスト県として訪日外国人へのおもてなしも好評だという。

 一方、9月20日に開会した定例県議会では低姿勢を貫いた。政策実現には自民党県議団の協力が不可欠で、大野氏は「対立を望んでいない。丁寧に接したい」と強調する。先の知事選で推薦候補が大野氏に敗北した自民党県議団は現時点で、対決姿勢を手控えているが、小島信昭団長は「(大野氏の)今後の出方次第だ」とにらみをきかせる。

 大野氏は知事選で5大プロジェクトと128項目の政策を公約に掲げた。ただ、優先度や時期など具体的な方針を明示していない。県議会の一般質問でも自民党県議から政策課題を問われ、答弁に窮する場面もあったが、12月に工程表を示す見通しだ。

 今後は来年度予算案の編成作業が本格化するが、128項目の具体化に向けたスピード感が問われ、自民党県議団が対決姿勢に転じる可能性もある。(黄金崎元)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ