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【御朱印紀行】別雷皇太神(水戸) 農業から電気へ、神様も変化

 関東三雷神の一つ、別雷皇太神(べつらいこうたいじん)は「水戸の雷神さま」として親しまれ、その御朱印には金色の稲妻があしらわれている。別雷とは「雷をも別(さ)くほどのすごい力」の意だという。

 創建は724年。京都市の上賀茂(かみがも)神社の分祀(ぶんし)をまつったことが始まりだ。昭和20年8月、水戸空襲で建造物や資料などが焼失。戦後の混乱期に再建された後、同43年に総ヒノキ造りの本殿や拝殿が建造された。

 小室悠貴宮司(39)によると「明治維新の原動力になった桜田門外の変に先立ち、水戸の浪士たちがここで成就の祈願を込めたことが口伝で伝えられている」という。

 参拝者を迎えるカエルの石像は雷神様の使い。無事帰る、若返る、お金が返るなどの御利益がある。古来、日照りや大雨、落雷は、農耕社会を営む日本人を苦しめてきた。水戸でも近郷近在の人々が雷神様に雨乞いや豊作を祈願した。

 「日本の神様は時代とともに変化してきた。お稲荷さんは『稲がなる』という語呂合わせで五穀豊穣(ほうじょう)の神様だったが、現在は商売繁盛の神様に変化。雷神様も農業の神様から電気の神様に変わってきた歴史がある」と小室宮司。

 境内に「電気神社」がひっそりと建つ。「電気」の名が付いた神社は全国的に珍しい。電気事業者にとって“聖地”であり、電気の安定供給や安全祈願に訪れるという。

 水戸の繁華街、大工町のそばにあるが、辺りは静寂に包まれている。森羅万象に万(よろず)の神が宿る。ここは、人智を超えたパワーが宿る穴場スポットなのだ。(日出間和貴)

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 「令和」という新たな時代を迎えて、御朱印が世代を超えて受け入れられている。ご当地の旅の記録はどれも「個性」にあふれ、歴史や文化を知る手がかりになる。北関東の神社仏閣の御朱印をめぐる旅に出た。

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 【メモ】 別雷皇太神は水戸市元山町。JR水戸駅からバスで10分。御朱印の初穂料は300円。特別御朱印(見開き)は800円。「一鳴雷福」は「来福」に掛けている。関東三雷神は、ほかに「金村別雷神社」(つくば市)と「雷電神社」(群馬県板倉町)がある。

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