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【しずおか・このひと】中小企業のブランディング「55634」社長・外山佳邦さん(39)

 ■「浜松に人材を」就職情報本創刊

 浜松市の中小企業で働くことの魅力を伝えようと、中小企業のブランディングを手がける「55634」(同市中区)が今年7月から「はままつ仕事図鑑」を同市内の谷島屋書店で販売している。市内17企業の働く人に着目し、“リアリティー”を追求した書籍は、教員などからも高い評判を集めている。創刊に至った経緯やなぜブランディング会社が就職情報の発信に乗り出したのか。同社の外山佳邦社長(39)に思いを聞いた。 (石原颯)

 --創刊に至った経緯は

 「浜松市で中小企業のブランディングをやっていますが、その中で浜松には魅力的な会社が実はたくさんあると気づきました。しかし、求人票や求人誌だと勤務時間など条件が書いてあるだけ。同じ業種でも会社が違えば社風も違うし、経営者の考え方が違う。一社一社の魅力があるのに全部一緒に思われてしまうことに違和感を覚えました。そこでブランディングで普段、いろいろな企業に内部まで入り込んでいる強みを生かし、一社一社を深掘りして記事にするという本を出せないかと考えました」

 --1社当たりがかなり手厚い

 「1社当たり10~15ページぐらい割いている。人に着目して、ひたすらインタビューしていくという流れです。経営者や担当者も登場して、働く価値観に焦点を当てています。たとえば、元々は自動車部品の製造会社で働いていた人が転職し、家具職人になって生き生きと働いているという話が登場します。こういう方を取り上げることで、自分に置き換えて読んでもらえる形になっていると思います」

 --地方で働くという観点で仕事を紹介する書籍は珍しい

 「これも創刊の理由の一つですが、地方で暮らすというのも日本全体において大きなテーマになっています。移住するとなったときに働き口はあるのか、自分のスキルをどう生かせるのかを考えると思います。浜松で“働く”ということを伝えてあげる。これを一つの使命にしています」

 「そのため、なるべく良いことばかりではなく、仕事内容をきちんと伝えようとしています。仕事をしていく上では厳しい側面もあります。そういう発言が出てきたら極力、載せるようにします。取材の趣旨として、掲載内容は任せてもらうことをご理解いただき、『失敗談は企業イメージを損ねるからやめてくれ』というのはないようにしています」

 《同社はブランディングという企業相手の会社ながら景色や食といった遠州地域の魅力を発信するウェブサイトの運営もしている》

 --仕事図鑑もウェブサイトも本業に直結しないように感じるが、なぜ取り組むのか

 「自分たちの会社が地方にとって価値があることをやれているかを重視しています。ブランディングは地方の企業が伸びて雇用が生まれれば地方の発展につながるし、個人向けサイトは直接、一般の方に情報を届けることで地域の価値向上につなげられます。私はその都市の魅力は景色、食、仕事だと思っています。景色と食は観光上の柱ですが、暮らす上では働くが大きい。社内ではウェブサイトからはままつ仕事図鑑までつながっています」

 --続編など今後の展開を

 「来年の7月ごろには続編を出したいと考えています。これから就職する若者や働いているが仕事に悩んでいる人が自分に向いている仕事を見つけてくれたらと思っています。僕自身も新卒で自動車会社で営業を2年半ぐらいやり、そのあとコピーライターに転職しました。きっかけは本屋で見つけたコピーライターの本でした。ちょっとしたきっかけで動いてみようかなと思うきっかけになります。この本を通して浜松の企業で仕事のミスマッチが一つでも減っていけばと思っています」

                   ◇

【プロフィル】とやま・よしくに

 昭和55年1月21日生まれ。同志社大文学部卒業後、大手自動車メーカーで2年半ほど勤務。本屋でコピーライターの本を買ったことをきっかけに、専門学校を経て浜松市内の広告デザイン会社に転職。平成24年9月に同市内で「55634」を起業し、現職。市内の中小企業の広告デザインやブランディングを手がける。遠州地域の魅力を発信するウェブサイト「TOWTOWMI.JP」の運営も行う。湖西市出身。

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