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天竜材を五輪選手村へ供給 ブランド化で販路拡大期待 静岡

 浜松市の天竜地区(天竜区、北区)で生産される天竜材が2020年東京五輪・パラリンピックの選手村交流施設「選手村ビレッジプラザ」(東京都中央区)で活用される。五輪・パラ関係施設では有明体操競技場(東京都江東区)に次ぐ採用。同市は木材の国際認証取得に全国に先駆けて力を入れており、五輪を契機に認知度を高め、天竜材の普及・拡大につなげたい考えだ。(石原颯)

 11日午後、天竜森林組合(同市天竜区)で出発式が行われ、柱やはりに使われる143本の天竜材を載せたトラックが関係者らに見守られながら選手村へ向かった。

 ビレッジプラザは入村式が行われるなど選手村の“顔”となる5棟からなる施設で、天竜材はメディアセンターや事務所が入る棟の柱やはりなどに使用される。最終的な出荷量は約1500本に上る予定で、供給される木材全てに「浜松市」の文字が英語表記とともに印字される。柱は床から高さ70センチの位置に印字が見えるように設計されているといい、世界各国の関係者の目にとまる絶好の機会となる。

 かねてから「天竜を“宝の山”にする」と強調してきた鈴木康友市長は林業関係者らに「(森林管理の国際基準である)FSC認証を計画的に取得し、日本でも有数の産地となった。そうしたところが大きく評価された。五輪・パラリンピックを契機に天竜材の価値をさらに高め、ブランド化を進めたい」と力を込めた。

 浜松市は過疎化が進む天竜地区の林業を盛り上げようと、天竜材の需要拡大に取り組んでいる。平成22年、当時、国内では事例が少なかったFSC認証を市内6森林組合や市などが協力して取得。認証取得面積も拡大を続け、30年度末で4万5270ヘクタールと市町村別で全国一に輝いている。

 五輪関係では新国立競技場や有明体操競技場にも木材を供給する。五輪採用の認証材であることを武器に従来の住宅中心の流通から、公共施設や店舗、さらには家具などへ需要拡大を目指す。天竜森林組合の和田重明組合長は「(天竜地区の木材の)90%以上がFSC認証材。地元の皆さんがずっと管理してきた山がこれから花を開いてくれるのではないか」と思いを寄せた。

 一方、10日には浜松に先んじて県産材の出発式が行われた。県内7地域からFSCなどの認証を受けた木材約1200本に「静岡県」と印字して供給する。川勝平太知事は「富士山の麓から来た木材もあるので(東京五輪会場の中でも)際立つのではないか」と期待を込めた。

 選手村ビレッジプラザには静岡市や小山町も木材を供給する。

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