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弥生時代の稲作探る 橿考研が明日香村で栽培実験

公開された実験圃場。まだ出穂していない稲もある=明日香村
公開された実験圃場。まだ出穂していない稲もある=明日香村

 橿原考古学研究所(橿原市)の研究グループが、弥生時代に日本に伝来した稲作の伝播について明らかにしようと、明日香村の実験圃場(約1600平方メートル)でさまざまな遺伝特性を持つ10種類の稲の栽培実験に取り組んでいる。中には国内で栽培されていない東南アジア由来の稲も含まれ、生育度合の違いや収穫量などを把握し、当時の稲作技術の解明につなげたい考えだ。

 栽培実験は平成29年から始まり、今年で3年目。栽培されているのは、ヒノヒカリやあきたこまち、キヌヒカリのほか、明治時代に韓国から導入された陸稲の戦捷(せんしょう)、さらにラオスやフィリピン、台湾由来の稲などで、早生5種類、中生3種類、晩生(おくて)2種類。

 梅雨入り前に一斉に田植えをし、先月末までに晩生2種類を除く8種類が穂を出した。実験は肥料を使用せずに行われている。

 昨年までの実験結果によると、10アールあたりの収穫量は戦捷など3種類がヒノヒカリと同等だった。弥生時代の気象変動は現代と大差ないと考えられ、実験による想定収穫量に気候面の影響はないとみられる。

 研究グループは「弥生人はその土地にあった稲を知り、管理しながら栽培していた」とする仮説を立てており、今後も実験研究を続けてそれを検証する方針。

 橿考研の特別指導研究員を務める稲村達也・京大名誉教授(栽培システム学)は「弥生時代の社会を支えていた米の収穫量を知り、当時の社会構造の解明にもつなげたい」としている。

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