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【東北ひと語り】山形地検検事正に着任の伊藤栄二さん(52) 一つ一つの事件、丁寧に

 検察を取り巻く環境が激変する中、「信頼される検察でないといけない。そのために一つ一つの事件を丁寧に扱っていきたい。検察の役割は証拠に基づいて罰すべきものを罰していく。これはいつの時代も変わらない」ときっぱり。続けて「山形県民の期待にしっかり応え、山形県の治安を守れるようにしていきたい」と言葉に力を込める。

 検事を志したのは約30年前、生まれ故郷の熊本市での司法修習生時代だった。周囲に検事志望が少ない中、自身は「社会のために働きたい」と検事を目指した。だが、すぐに仕事の難しさを知った。初の取り調べの相手は万引をした女性。相手は今回が初めてと言った。「自分に不利なことなどは話したくないもの」だという。しかし、検事はどのような相手であっても話を聞き出さなくてはいけない。人から話を聞き出すことの難しさを痛感したという。

 平成3年4月に検事に任官して以来、長崎や東京、千葉、広島の各地検に赴任した。転機は、今年で施行10年を迎えた裁判員制度。平成13年から司法制度改革推進本部事務局で刑事訴訟法の改正を担当し、同制度に必要不可欠な公判前整理手続きの創設にも関わった。「法整備に携わったものとして、制度は定着し、感慨深い。運営もうまくいっていると思うが、公判前手続きが長期化するなど課題もある」と指摘する。

 大切にしていることは「愚直」だという。仕事をする上で要領よくやるのではなく、丁寧に仕事をする。いろいろなことを調べ、考え、答えを出していく。そんな姿勢を大切にしている。「遠回りかもしれませんが、じっくり考えることが大事」。身上にしているのは「仕事に誠実であること」だという。

 児童虐待に関する事件についても重視する意向を持っており、「どこにも助けを求められない弱い立場の方が被害者になる事件には、厳正に対処していく必要がある」と言葉に力を込める。

 元は高校球児。検事がメンバーの野球チームで、若い頃に投手、内野手で活躍した。山形地検の水上嘉寛次席検事とも同じ野球チームでプレーをしたことも。山形地検では検事正、次席検事として初めて“バッテリー”を組みながら、愚直に仕事に取り組んでいく。(柏崎幸三)

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