PR

地方 地方

大雨被害の吉都線、来月1日再開 続く災害に地方路線負担

吉都線の復旧について説明するJR九州の青柳俊彦社長
吉都線の復旧について説明するJR九州の青柳俊彦社長

 ■JR九州「維持の方法考える時期」

 JR九州は23日、記録的大雨の被害で全面運休している吉都(きっと)線の都城(宮崎県)-吉松(鹿児島県)について、8月1日に運転を再開すると発表した。九州を襲う豪雨で、鉄道路線は毎年のように寸断される。相次ぐ災害が、ローカル線維持の負担を大きくしている。(九州総局 高瀬真由子)

 吉都線は大雨の影響で今月1日、計5カ所で線路下の土砂が崩落するなどした。トンネルや橋など大きな構造物の被害がなく、1カ月で復旧する見通しが立った。

 青柳俊彦社長は記者会見で、沿線住民から資材置き場の提供などで、協力を得られたことに謝意を示した。その上で「最近の自然災害は厳しさを増している。(設備を)強くするにもお金が必要で、復旧にもお金が必要だ」と、表情を硬くした。

 人口減少で、ローカル線の環境は厳しい。

 在来線は、1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)が4千人を下回ると、路線維持が困難になるとされる。JR九州が今月12日公表した平成30年度の路線・区間ごとの利用状況では、在来線21路線59区間のうち、4割強の26区間で、この4千人を下回った。

 21路線のうち11路線では、輸送密度が前年度を下回った。青柳氏は記者会見で「利用者が少ないローカル線ほど、(輸送密度の)減り方が大きい。維持の方法を考えないといけない時期だと、思いを強めている」と述べた。

 JR九州は本年度内に、路線別の収支を公表するとしている。

 人口減少に加え、災害がローカル線にのしかかる。

 29年の九州北部豪雨で日田彦山線の一部区間が不通となり、自治体との間で交通網のあり方の議論が続く。JR九州は、自治体の財政支援がなければ鉄道復旧は困難と主張する。

 全国的にも災害をきっかけに、廃線やバス転換を迫られた路線は多い。

 相次ぐ災害を考えれば、交通インフラをどう維持するかを平時から、事業者と自治体、地域住民で議論しておく必要がある。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ