PR

地方 地方

牛の調教、熟練の技継承 島根のアドバイザー・野崎祐司さん「若い世代に伝えたい」

 品評会における牛の評価も左右する「調教」の技術を若い世代に伝えていこうと、島根県は今月中旬、大田市内で和牛の調教研修会を行った。畜産農家を目指す若者ら約30人が参加し、牛をまっすぐ歩かせる実習などに挑戦したものの、大半が悪戦苦闘し、調教の難しさを体感していた。

 牛の調教は、馬と同様、人間の意思の通りにコントロールすることを目的とした訓練。牛の調教が行き届くと、市場で高く売れるだけでなく、安全に多くの牛を管理できることから、畜産農家の生産性が向上するメリットなどもある。県は、調教師の高齢化も進んでいることから、若手だけでなく、技術を広める指導者の育成も目的とした研修会を企画したという。

 研修会では「和牛のオリンピック」といわれる全共(全国和牛能力共進会)で島根代表の調教アドバイザーを務める野崎祐司さん(87)をはじめ、5人の講師が指導にあたり、参加者は一通りの知識を学んだ後、牛を手綱を使って動かす実習にのぞんだ。

 「牛を引っ張ってはいけない」「旋回するときは常に左回り」「足ではなく、牛の目を見て行動して」「牛が根負けするくらいの気持ちで」などと講師から指導を受けたものの、牛が逆方向に回ったり、厩舎(きゅうしゃ)に戻っていったりして途方に暮れる参加者も。

 参加した県立農林大学校の学生12人のうち、1年の坪田茉夕さん(18)は「全てが難しかった。進路はまだ決めていないが、いい経験になった」。同じ1年の甲山美紀さん(18)は「いろいろなことを吸収して、将来的には島根で働きたい」と畜産農家への夢をふくらませた。

 野崎さんは「島根は岡山などと同様、全国でも調教のレベルは高いといわれてきたが、教える人間も少なく、高齢化している。県外にライバルの牛も出ており、島根牛の発展のためにも若い世代をしっかり育てないといけない」と話していた。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ