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客引き禁止条例で初の違反者 仙台市、居酒屋従業員に過料

 仙台市が4月に完全施行した「客引き行為禁止条例」に基づき、禁止区域で客引きを行ったため禁止命令を出したのにもかかわらず従わなかったとして、市は14日、同条例違反で仙台市に住む居酒屋従業員の男性に5万円の過料を科したと発表した。処分は13日付で、同日中に全額納付された。また、市は規定に基づき、14日付でホームページ(HP)と市役所の掲示板で違反者の氏名・住所を公表した。条例の違反者は施行後初めて。

 市によると、男性は5月13日に禁止命令を出されたが、命令に従わずに今月10日にも青葉区一番町4丁目の路上で客引きを行ったとして処分された。市は条例に基づき事業者名も公表することができるが、禁止命令時に勤務していた店舗と10日時点の所属店舗が異なるため事業者は違反対象とならず、氏名のみの公表とした。

 条例は同市青葉区の国分町やアーケード街などでの客引きやスカウト行為などを禁止。勧告を受けても従わなかった場合、市は禁止命令を出すことができる。今回のように命令に違反した場合には過料5万円以下の罰則規定があり、事業者名や個人の氏名が公表される場合もある。市によると13日現在、勧告件数は105件、禁止命令数は27件。

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 ■市当局「今後も取り締まり緩めず」 店の利用者側にも注意呼びかけ

 市が今年4月に完全施行した「客引き行為禁止条例」で初の違反者が出た。施行後、禁止区域での客引き件数が一時的に減少するなど一定の成果がみられる一方で、執拗(しつよう)に声を掛ける客引きの姿は今も後を絶たない。市では「今後も取り締まりを緩めない」として引き続き客引き行為の監視強化に取り組むとともに、店の利用者側にも注意を呼びかけている。

 市では施行前の3月から禁止全域での客引き行為の実態調査を月1回実施している。それによると、1日当たりの件数は3月=1036件▽4月=687件▽5月=898件▽6月=861件。4月は施行直後とあって減少したものの、5月には再び増加に転じた。

 5月に増加に転じた要因として市民生活課の沼田和之課長は「この季節は新入生や新入社員を狙い、活発化する傾向にある」と分析。施行直後に客引き行為を控えていたとみられる国分町エリアの風俗店のスカウトが活動を再開したことも要因に挙げる。

 一方、飲食店が多い一番町一番街商店街から仙台パルコ前のアーケード街では▽3月=158件▽4月=93件▽5月=96件▽6月=131件で推移。沼田課長は「条例で一定の成果がみられている」と強調する。

 取り締まられるはずの客引きからは、条例を“歓迎”する声も。禁止区域内で客引き行為をしていた居酒屋従業員の男性(22)は「条例のおかげで競合他店が撤退して、むしろエリアを広げてやりやすくなった」と明かす。

 客引きについていく店の利用者側も、違反行為を助長してしまっているのが実情だ。市では仙台商工会議所などに条例の内容を記載したリーフレットを配布し、周知を図っている。沼田課長は「取り締まりを緩めず、(利用者にも)啓発を行いたい」としている。(千葉元)

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