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【ちば人物記】船橋市地方卸売市場協力会会長・平栄三さん(72) 愛されて夢を持てる市場に

 食の流通拠点として市民に親しまれている船橋市地方卸売市場(同市市場)は昭和44年に開設された。平さんは水産、青果など市場の各組合を統括し、円滑に運営する協力会の会長だ。

 「私は市場の開設式に出席した。22歳だった。大きな、素晴らしい施設だ。『よし。将来、この市場のトップになる』と決意した。志が大きいと、大きく伸びる」と力強く語る。

 広島県で生まれ、育った。戦後の食糧難の時代だった。幼いころはいつも空腹だったという。

 伯父が仲卸業の山邦(やまくに)青果創業者だった。「人手が足りない。ウチへ来いよ」と誘われ、入社した。

 「この職業は食糧を供給する側でしょう。責任がある。いいものを安く消費者へ。きちんとやる」

 若いころは午前2時に起床。未明から夕方まで働いた。市場に着くと、まず、入荷している青果の品定めを行う。仲卸業者らが集まり、競りが始まる。

 「腕の見せ所です。競り人の目を見る。呼吸が大切。『この品物だけは』と狙いを定めたものは、どんなことをしてでも落とす。競りの醍醐味(だいごみ)です。面白いですよ」

 10年ほどかけて信頼して青果を買い受ける小売業者を増やし、会社の業績を伸ばしていった。

 「社長が『おまえの好きなようにやれ』と、仕事を全部任せてくれた。一切、口出ししない。いい関係でしたよ」と振り返る。

 40代で山邦青果の社長に就任した。経営理念は至ってシンプルだ。「人を幸せにする」

 市場の仲間たちの推薦を受け、協力会の会長に就任した。市民に開放し、愛される市場を目指している。

 5月19日には市民への感謝の意を込め、開設50周年を記念するイベント「船橋市場50周年だヨ! 全員集合」が開催された。青果・水産仲卸チームが鮮度抜群の農水産物を販売した。青空ビアガーデンや市内の学校の吹奏楽・管弦楽チームによる演奏、ご当地アイドルのステージも開かれ、にぎわった。8月には市場を会場にして盛大な盆踊り大会を開く。

 「お世話になっている市民に恩返しをする気持ちを込めてイベントを開催している。すごい人が集まりますよ。市民に市場を理解してもらう。市民に愛される市場にしていきたい」と意気込む。

 また、青年時代から県中小企業団体中央会で活動を続けた。県内各地に豊かな人脈を築き、中央会の会長に就任した。

 「身震いするほど、責任の重大さを感じた。千葉県の産業を支える中小企業の役割、使命を全うすることが必要だ」と強調する。

 店舗や倉庫、配送センターなどが整備された船橋市地方卸売市場は業績好調だ。全国から注目されているという。

 「千葉県で一番の市場にしたい。みんな、燃えている。市場には若い力が必要だ。若者が夢と希望を持てる市場にしていく。産地あっての市場。消費者あっての市場です。産地と消費者を結ぶ仲立ちを使命感を持ってやっていく」(塩塚保)

                   ◇

【プロフィル】たいら・えいぞう

 昭和21年、広島県呉市出身。山邦青果入社。船橋市地方卸売市場協力会会長。県中小企業団体中央会会長。趣味はゴルフ。吉川英治の作品を愛読。好きな人物は豊臣秀吉。大切にする言葉は「一期一会」。

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