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【御朱印巡り】2羽の烏・ハート あふれる愛情 長野・軽井沢 熊野皇大神社

ご朱印の上方には、2羽の八咫烏がくちばと胸をつきあわせている印章が押印されていて、その空間部分がハート形になっている
ご朱印の上方には、2羽の八咫烏がくちばと胸をつきあわせている印章が押印されていて、その空間部分がハート形になっている
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 通じ合う男女の愛情物語が、神社に伝わる由緒にある。

 第12代の景行天皇の命を受け、東国の平定(東征)に向かう途次、相模灘の海神が怒り海が荒れた。その怒りを静めるため、日本武尊(やまとたけるのみこと)の妻、弟橘姫(おとたちばなひめ)が海中に身を投じ命をなくす。だが、そのお陰で荒波は収まり、日本武尊は無事に相模灘を渡った。東征の帰路に訪れた碓氷峠で、相模灘の悲劇を想起した日本武尊は、その死を嘆く。

 「吾嬬者耶(あづまはや)」(ああ、愛しきわが妻よ)

 3回にわたり、こう口にした。日本武尊は、濃霧で道に迷いそうになり、熊野三山に仕える八咫烏(やたがらす)の導きでこの地に足を踏み入れた。こうした巡り合わせも三山の御加護であろう。そう考えて、三山の神様を勧請することにしたという。

 本宮の中央は、県と群馬県の県境に当たり、正面に向かって左側が那智宮(なちぐう)のある皇大(こうたい)神社。群馬県側の熊野神社とは、宮司も社務所も賽銭(さいせん)箱もご祈祷(きとう)もお守りも別々である。それでも本宮は1つなので、「2つで1つの神社」ということにもなる。ただし、和歌山県の熊野三山と山形県の熊野神社と並び、「三大熊野」と称されるのは皇大神社だ。

 本宮には、伊邪那美命(いざなみのみこと)と日本武尊が鎮座し、那智宮に事解男命(ことさかおのみこと)が祭られている。八咫烏のお社もある。

 御朱印帳には、「熊野皇大神社之印」と書かれた御朱印が押印され、その上方に2羽の八咫烏の印章がある。八咫烏のくちばしと胸が接触していて、その空間にハートの形がかたどられているではないか。日本武尊と弟橘姫との由緒が表されているのだろう。

 アイデアを凝らした御朱印も提供している。6月と12月に、罪と汚れをおはらいする儀式が境内で行われるのに合わせ、金色の八咫烏を型抜きできるものをそろえる。シナの木が御神木であるのにちなみ、御朱印帳を開くと、畳み込まれたシナの木が飛び出してくるものもある。

 水沢貴文禰宜(ねぎ)は「御朱印は参拝した証しです。御朱印を見たときに参拝したことを思い出せば、御利益を感じられるはずです」と話している。(松本浩史)

◆熊野皇大神社 軽井沢町峠町1。電話は0267・42・5749。初穂料は500円(飛び出す御朱印は1000円)。表紙に蒔絵(まきえ)を施した御朱印帳も販売している(3000円)。本宮が県と群馬県の県境をまたいでいることから、「自分の限界を乗り越えろ」との意味を込め、「県境(けんさかい)御守」(600円)も売っている。

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