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五輪聖火リレー 埼玉県内は40市町通過、史跡や名所巡る

 来年開催の東京五輪の聖火リレーの県内ルートが1日、発表された。県内は7月7~9日の3日間をかけて、40市町を通過し、ゴールの東京都に引き継ぐ。草加市の「草加松原」や、荒川のライン下りで有名な長瀞町の「岩畳」など県を代表する史跡や名所を巡る。1日の発表を受けて、ルートに選ばれた地域からは喜びの声が聞かれた。 (竹之内秀介、黄金崎元)

 「スタート地点に選ばれてありがたい。5万人を超える署名の努力の結果」と喜びの表情を浮かべたのは草加市の浅井昌志市長。

 松尾芭蕉の「奥の細道」で有名な国指定の名勝、草加松原が2日目のスタート地点に選ばれた。1日の発表後、浅井市長をはじめ、地元の市民ランナーらが草加松原の百代橋に集まり、喜びを分かち合った。

 草加市のランニングサークルに所属する服部良子さん(63)は「地元の草加松原が決まり、本当にうれしい。聖火ランナーとして走りたい。ぜひ応募したい」と笑顔で話した。

 ◆出発は“聖火台”

 県オリンピック・パラリンピック課によると、初日は、旧国立競技場の聖火台レプリカが設置されている川口市の「青木町公園」からスタートする。途中の区間で旧中山道で宿場町の風情を残す「蕨宿」や狭山市の「七夕通り商店街」などを通過し、航空発祥の地として知られる「所沢航空記念公園」で式典を行う。

 2日目は、634本の松並木がある草加松原からスタート。第4区間で秩父市街から国指定の名勝・天然記念物の岩畳まで、第7区間で人気アニメ「らき☆すた」の舞台で有名な久喜市の「鷲宮神社」から加須市まで駆け抜け、最後は熊谷ラグビー場がある「熊谷スポーツ文化公園」に到着する。

 最終日の3日目は、「川越城」の本丸御殿からスタートし、江戸時代の情緒が残る「蔵づくりの町並み」を走る。最終区間のさいたま市では、2千年以上の歴史を誇る「武蔵一宮氷川神社」を経て、「さいたま新都心公園」で、最後の式典が開催される予定だ。

 ランナー1人当たり、約200メートルを走り、1日約80人の走者を見込んでいる。区間ごとの移動は車両などで行う。今後、スポンサー4社と県実行委員会がランナーの公募を実施。コカ・コーラが今月17日から、日本生命、トヨタ、NTTが24日から、県実行委が7月1日から受付を開始する。いずれも8月31日まで。平成20年4月1日以前に生まれた人が応募できる。

 各日のリレーは1区間約2キロ、1日6区間が原則。本来、計18区間が限界だったが、「なるべく多くの自治体を回る」という方針のもと、計23区間を回る構成になったという。

 ◆「より身近に」

 県は昨年7月に聖火リレーの実行委員会(会長・上田清司知事)を設置し、多くの市町村を通過する▽県の魅力を発信できる地域を回る▽多くの県民が聖火を見られる-という3つの方針を掲げ、ルート候補案を検討してきた。

 昨年実施した県民アンケートではルート選定で重視する要素として「地域が国内外に誇る場所」という回答が最も多かった。具体的な候補地として、1位に草加松原、2位に秩父神社、3位に旧中山道が挙がっていた。いずれも今回のルートに組み込まれている。

 上田知事は1日、「ルートの発表で、県民が聖火リレーをより身近に感じ、オリンピックに向けた機運がさらに高まっていく。ルートから外れた市町村も、何らかの形でイベントに参画できる仕組みを構築していきたい」とコメントした。具体的なルートは年末に発表される。

                   ◇

 ■55年前は…わずか15市町村

 55年前に開催された東京五輪(昭和39年10月10~24日)の県内の聖火リレーは同年10月6~7日の2日間の日程で行われた。

 聖火は6日に群馬県から上里村(現上里町)に引き継がれた。旧中山道(国道17号)を本庄市、岡部村(現深谷市)、深谷市、熊谷市、行田市、吹上町(現鴻巣市)、鴻巣市、北本町(現北本市)、桶川町(現桶川市)、上尾市、大宮市(現さいたま市大宮区)の順で南下し、浦和市(現さいたま市浦和区)の県庁まで走り抜けた。

 7日に県庁を出発し、蕨市を経て、戸田町(現戸田市)の戸田橋で東京都に聖火を引き継いだ。2日間で正走者、副走者、随走者を合わせて、計1564人が聖火ランナーとして県内を駆け抜けた。

 当時の聖火リレーの映像が県に残されており、沿道に多くの県民が集まり、ランナーに向かって声援をおくる姿が映っている。

 昭和39年当時の県内の自治体数は94市町村で、聖火が通過したのは、わずか15市町村だった。今回は3日間で、63市町村中、40市町を回るため、県民が触れる機会が多く、大きな盛り上がりをみせそうだ。

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