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【もう一筆】福島 クラッチを踏んで考えたこと

 令和初日の5月1日付で福島支局に着任し、久しぶりに取材へ出られる立場になった。都道府県で3番目に広い福島を回るには車が欠かせない。が、異動までに手配が間に合わず、大型連休直前にレンタカーを探すことに。「車種や装備を問わない」という条件のネット検索で、何とか1台見つかった。

 4月下旬、レンタカー会社で対面したのは軽の商用車。変速機はマニュアルで、カーナビやETCも付いていなかった。クラッチのある車は20年以上運転していない。一瞬、不安もよぎったが、35年前の新人記者時代、群馬県内をマニュアル車で縦横無尽に走っていたことを思い出した。当時は地図だけが頼り。時代は昭和だった。

 レンタカーの運転席に座ると、自然にクラッチを踏み、シフトレバーを左右に動かし、ニュートラルを確認していた。記憶が鮮明によみがえる。「若い頃のように動きなよ」。車が語った気がした。運転には思ったより早く慣れ、カーナビ頼みでは全く記憶できない道も、なんとなく頭に入ってきた。

 まだ、着任から1カ月もたっていないが、「東日本大震災と東京電力福島第1原発の事故後、福島の復興は道半ば」との話を複数の人から聞いた。実情を知るには現場へ出て、多くの人に話を聞くことが不可欠。還暦を前に腰が重くなりがちだが「取材はフットワークがすべて」と肝に銘じたい。皆さん、よろしくお願い致します。 (芹沢伸生)

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