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LNG、船に売り込め! 九電、西部ガスなど 燃料用に北九州港を拠点に

北九州港で公開されたタンクローリーから船へLNG燃料を送り込む作業
北九州港で公開されたタンクローリーから船へLNG燃料を送り込む作業

 九州電力と西部ガス、中国電力、日本郵船の4社が、液化天然ガス(LNG)を船舶に燃料として供給する「LNGバンカリング」事業の取り組みを急ぐ。国際的な排ガス規制強化に伴い、船舶燃料の重油からLNGへの転換が見込まれる。4社は市場拡大を見据え、周辺に供給インフラが整った北九州港を拠点に、先行する海外企業とも連携する。(九州総局 中村雅和)

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 4社は15日、北九州市小倉北区の北九州港で、バンカリング作業を公開した。九州や瀬戸内海沿岸に拠点を持つ海運関係者らが、見学に訪れた。

 日本郵船グループが開発した国内初のLNG燃料船「魁(さきがけ)」に、西部ガスのタンクローリーからLNGを送った。作業の手順などは、陸上でタンクに供給する場合とほぼ変わらないという。1時間ほどかけて、7トンのLNGを供給した。

 魁は普段、横浜港などで大型船を誘導するタグボートとして運用されている。日本郵船によるとLNG7トンで約2週間、稼働できるという。

 船舶の動力源の主流は重油だが、今後、LNG燃料船が増えると想定される。

 最大の要因は、船舶の排ガス規制だ。国際海事機関(IMO、ロンドン)は、酸性雨の原因となる硫黄酸化物(SOx)の削減を目指し、燃料油中の硫黄分の制限を強化する。2020年1月からは、全世界の船を対象に、硫黄分上限が現行の3・5%から、0・5%に引き下げられる。日本国内では、規制への対応として、大型船舶で使われるC重油の改善を急ぐ。

 さらに今後、硫黄分だけでなく二酸化炭素(CO2)の排出規制実施も想定される。重油の質改善だけでなく、LNGなどへの燃料転換が必要となる。

 LNG燃料船は、全世界でも200隻程度と微々たるものだが、欧州では導入が徐々に広がる。日本政府や造船会社も、普及を検討する。

 この燃料転換は、LNGを扱う企業にとって商機となる。

 中でも北九州港周辺には、西部ガスの「ひびきLNG基地」をはじめ、LNGを船に送り込むインフラがあり、燃料供給の拠点となり得る。

 港にとっても、国内外から自動車運搬船、コンテナ船、クルーズ船を集めるメリットがある。

 4社は今後、バンカリングで先行する海外企業との連携を検討する。

 マレーシアの国営石油・天然ガス会社ペトロナスはその一つだ。同社は今年後半にもマレーシア国内でLNGバンカリング事業を始める。

 同社の日本駐在事務所代表、アーマド・ナズリ・アブデュール・ワハブ氏は「LNG供給設備はいろいろな場所に造ることが必要だ。マレーシアと九州で、入港船に対し、相互にLNGを供給する仕組みができたら良い」と述べた。

 九電の満吉隆志エネルギー取引部長は「国内はもちろん、アジア圏の需要も取り込みたい」と語った。

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