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【数字から見えるちば】企業経営者の年齢、全国15位

 ■平均60.2歳、急速に進む高齢化

 □ちばぎん総研副部長・下出直樹

 平成30年における県内企業経営者の平均年齢は60・2歳で、全国平均の59・7歳を0・5歳上回っている。全国順位は高い方から数えて15番目だが、対2年比ではプラス7・3歳と、秋田県(プラス7・9歳)、沖縄県(プラス7・5歳)、青森県(プラス7・4歳)に次いで4番目に高く、全国(平均プラス5・7歳)の中でも速いスピードで経営者の高齢化が進んでいる。

 この間の全国の経営者の年齢変化(2年→30年)を業種別にみると、不動産業(54・1歳→61・7歳、プラス7・6歳)、小売業(53・1歳→59・8歳、プラス6・7歳)、建設業(52・7歳→59・0歳、プラス6・3歳)の順に高くなっており、本県は、経営者に占める不動産業者や建設業者のウエートが高いことが、経営者全体の高齢化の速さの一因になっているとみられる。27年度時点の千葉県GDPに占める建設・不動産業の割合は20・7%で、全国平均より3・6ポイント高い。

 県内企業の事業承継の実態について、弊社が昨年実施したアンケート(千葉経済センターからの受託調査、30年10月実施、回答企業750、有効回収率19・2%)によると、2代目以降の経営者が現在の事業を引き継いだときの年齢は、40代が最も多く、そのときの先代の年齢は60代が最多だった。引き継いだ時期を「ちょうど良い」とする先の割合が最も高いのもそれぞれこの年代であり、事業を引き継ぐ側の事業承継の「適齢期」は60代だといえる。

 もっとも、経営者が60歳以上の企業では、約半数(47・8%)の先でまだ後継者が決まっていない。調査では、適齢期に事業を引き継いだ先の約半数が引き継ぎ期間に3年以上を費やしているほか、承継を進めるに当たっての課題として「後継者の育成・教育」を挙げる先が突出するなど、事業の引き継ぎには時間と手間がかかることも確認された。

 中小企業の後継者難による廃業増加を懸念して、政府は30年度税制改正で、事業引き継ぎ時の贈与税・相続税の支払い負担を条件付きで実質ゼロとするなど、税制面をはじめ、事業承継支援体制の整備を急いでいる。まだ後継者が決まっていない企業では、後継者候補をできるだけ早く絞り込むとともに、要件が緩和された税制などの機会を逃さずに活用することが期待される。

 千葉県でも昨年8月、自治体や金融機関、商工団体、士業団体などが連携した「事業承継支援ネットワークちば」が発足し、円滑な事業承継支援に向けた体制が整備された。税制面の助言はもちろん、親族内や企業内で後継者を見つけられない企業には、ワンストップ窓口となる「事業引継ぎ支援センター」が全国データベースを活用し、マッチング支援を行っている。

 また、地域金融機関では、豊富な情報力を生かし、M&A支援をはじめとした事業承継支援を強化している。後継者不足に悩む企業におかれては、お気軽に相談してみてはいかがだろうか。(寄稿、随時掲載)

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