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JR九州、売上高過去最高も2.3%減益 来期も減益予想、鉄道事業の改善が課題

決算について説明するJR九州の青柳俊彦社長(左)
決算について説明するJR九州の青柳俊彦社長(左)

 JR九州は13日、平成31年3月期連結決算を発表した。売上高は過去最高を更新したが、減価償却費の増加が響き、最終利益は492億円(前期比2・3%減)と3期ぶりのマイナスとなった。令和2年3月期も減益予想で、右肩上がりに成長してきた同社は今後、鉄道の収支改善や新たな収益源確保に、より一層迫られる。(九州総局 高瀬真由子)

 売上高は4403億円(前期比6・5%増)で、9年連続のプラスだった。鉄道や不動産など全事業で、前年並みかそれ以上となった。特に建機販売「キャタピラー九州」の子会社化(平成29年10月)が増収に寄与した。

 鉄道事業(単体)は、新幹線の収入が伸び、267億円の利益が出た。ただ、27年度末に実施した鉄道設備の減損処理の効果を除けば、事実上8億円の赤字だったという。

 昨年3月の大幅減便を伴うダイヤ改正で、4億円の経費削減効果があった。半面、電気や軽油など列車の動力費が、計9億円も値上がりした。鉄道事業の見通しは、厳しい。今年3月末で、固定資産税の軽減措置が終了し、48億円もの負担増となる。

 この結果、JR九州は令和2年3月期の連結業績予想を、売上高が0・4%増の4423億円、最終利益は13・7%減の425億円と見込む。

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 ■路線別収支公表へ

 JR九州は、鉄道事業の赤字を、不動産や流通・外食の拡大でカバーし、上場を果たした。

 しかし、不動産などは、景気変動の影響を受けやすい。業績の安定には、鉄道事業の改善が欠かせない。

 青柳俊彦社長は記者会見で、在来線はごく一部の路線を除き赤字だと明らかにした。その上で、本年度内に路線別の収支を公表する考えを示した。

 鉄道の路線別の収支では、JR四国が3月、管内全18線区のうち17線区で赤字(平成25~29年度平均)であると公表していた。

 青柳氏は「在来線は(JR四国と)ほとんど差はない。今後のあり方は本気で議論をしたい。建設的な議論につながるデータの出し方をしたい」と述べた。

 JR九州は悲願だった上場によって、海外を含めた株主の厳しい目にさらされる。米国に拠点を置く投資ファンドで、同社の大株主となったファーツリー・パートナーズは6月の株主総会に向け、株価に連動した役員報酬や、大規模な自己株式の取得などを求めている。

 これに対しJR九州は13日、業績連動の役員報酬制度は8月に導入するとしたが、自己株取得については、減益予想下では事業リスクへの対応力を弱め、企業価値を毀損(きそん)しかねないとして反対を表明した。

 ただ、ファーツリー社のような株主が、鉄道事業の赤字が株主価値を損ないかねないと、さらなる効率化を求める可能性もある。

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 JR九州は同日、6月21日付予定の役員人事案も発表した。唐池恒二会長(66)、青柳俊彦社長(65)は続投する。

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