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オーガニックの「法隆寺醤油」完成 斑鳩のニシキ醤油 料理研究家が魅力発信

 創業119年の「ニシキ醤油(しょうゆ)」(斑鳩町)が、農薬などを使わない有機栽培(オーガニック)の大豆と小麦を使ったこだわりの新商品「法隆寺醤油」を完成させた。最も自然に近い原料を集めた、しょうゆの“原点”ともいえる商品で、料理研究家や食品の安全性を重視する人たちの間で人気が広がっている。

 法隆寺醤油の原料は、北海道幕別町の「折笠農場」が無肥料・無農薬の自然栽培で育てた大豆と小麦、そして伊豆大島の塩田で作られた伝統海塩「海の精」。農林水産省の「有機JAS」規格の認定を受けた安全安心のオーガニック商品だ。

 商品開発のきっかけは平成29年1月、視察で訪れたフランスの食品展示会で目にした光景だった。同社の大方(おおがた)豊社長(64)は「日本に先行する形で、オーガニックマーケットが想像以上に広がっていることに驚いた」という。

 日本では人口減少や食生活の洋風化の影響でしょうゆの消費量が減り、業界は厳しい状況が続いている。日本食ブームで海外でのニーズは増えているが、海外市場は大手が強い。「中小が生き残るには、次の時代を見据えた付加価値のある商品が必要ではないか」。漠然と考えていたことの答えが見えた気がした。

 帰国後の同年2月、折笠農場との偶然の出会いに恵まれ、商品開発が決定。昨年4月から仕込みが始まり、今年2月、念願のオーガニックしょうゆが完成した。だが、原料にこだわった分、価格は一般的なしょうゆの数倍に。スーパーには置いてもらえず、新たに独自の販売ルートを構築する必要に迫られた。

 そこで同社が始めたのが、全国の料理研究家に料理教室で商品を使ってもらい、クチコミでファンを増やそうという「法隆寺醤油アンバサダー」プロジェクトだ。現在約30人のアンバサダーがSNSも活用し、使った感想やおすすめレシピをインターネット上に公開。人気が高まっている。

 法隆寺醤油は成分無調整でうまみが多いため、なるべくそのままを味わってほしい。野菜のおひたしにかけたり、さしみじょうゆとして使ったりすると存在感が際立つ。たまごかけごはんにもおすすめだ。

 オーガニックのイベントに出展した際には、2時間で120本が完売した。大方社長は「しょうゆは安く作るのが当たり前の時代。でも毎日使うものだからこそ、確かな味と安全性に価値を置く人は少なくない。オーガニックの可能性をしょうゆの未来につなげていきたい」と話した。

 法隆寺醤油は1本(200ミリリットル)1359円。購入は同社ホームページから。商品の問い合わせは同社(0745・75・2626)。

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