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真珠成分で白い歯に 廃棄の貝殻の利用法模索 宇和島

 真珠の養殖が盛んな愛媛県宇和島市で、廃棄されるアコヤガイの殻を商業利用しようと、漁協や企業が模索を続けている。宇和島市の三浦漁協は、貝殻の内側にある真珠と同じ成分の「真珠層」を粉末化。松山市の会社が粉末を練り込んだ歯磨き粉を商品化し、7月の発売を目指す。

 「冬になると貝殻でいっぱいの袋が海岸線にずらりと並ぶ。風物詩だよね」。三浦漁協の山内一浩理事(58)が苦笑いする。真珠を取り出して残る貝殻は三浦漁協だけで、例年約40トン。市全体では約400トンに上る。

 山内理事によると、平成22年ごろ、通常は廃棄する貝殻の処理について県に相談し、愛媛大が真珠層の粉末化を提案。漁協は「パールシウム」と名付け、肌に良いとして化粧品や、カルシウム補強のため食品などに使ってもらおうと営業活動に励む。

 地域から特産品を生み出し販売する松山市の地域商社「G-S-F」は昨春、宇和島市の卸売業者からアコヤガイの殻を仕入れ、真珠層の粉末で歯磨き粉を作ろうと企画。堺市の化粧品製造会社に開発を委託し、商品化した。歯の再石灰化や汚れの除去を促し、ホワイトニング効果も期待できるとして7月から販売する予定だ。

 宇和島育ちの井上和輝社長(41)は高校時代、海洋環境の変化から真珠貝が大量死し、生活が一変した友人らを見てきた。その経験から「自然と共存し、人と技術をつないで地域が自立できる産業を創出したい」と意気込む。

 山内理事は「さまざまな分野で新たな商品が誕生するのは喜ばしい。工芸や医療など、われわれの予想できない分野でも活用してほしい」と顔をほころばせた。

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