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【甲信越うまいもん巡り】長野・安曇野「レストラン大王」本わさび丼

トレーの中央にワサビが配置されている。サイズは小さいけれど、「『本わさび丼』の主役は私だ」と訴えかけてくるかのようだ
トレーの中央にワサビが配置されている。サイズは小さいけれど、「『本わさび丼』の主役は私だ」と訴えかけてくるかのようだ
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■マグロ赤身とご飯絡め主役投入

 丼の一面に広がったカツオ節の香りが鼻孔をくすぐってくれる。小口切りされて中央に盛られた万能ネギの下には、刻みのりがはみ出している。丼とは別に小鉢で供されたワサビの茎の甘酢漬け「ほろっこ漬」をその上に移す。小皿のしょうゆも足していく。

 主役のワサビを投入する前に、ここで全体を混ぜてほしい。丼のなかほどにマグロの赤身があるので、それも絡めるようにご飯をすくうんです-。レストランで責任者を務める菅沢敏彦さんは、そんなアドバイスをしてくれた。

 レストランは「大王わさび農場」内にあり、ワサビはもちろん、ここで採れた新鮮なものを使っており、実にみずみずしい。「わさびのすり方について」なる説明書にのっとれば、「の」の字を書くようにするのだという。幾本かでなる茎をつまんで、実際にすり下ろす「芋」と称される部分をすり器に当てて、そのようにしてみた。一周ごとに泡立つように鮮やかな緑色のすりワサビができていく。ならではの香りが漂う。

 農場の川上清観光課長が香り引き立つやり方を伝授してくれた。いわく、茎を一本ずつ芋から引っこ抜いて、抜いた方からするのだという。なるほどさきほどよりか漂う香りが濃厚になる。こんな食し方があるのか、としきりに感心した。

 すり下ろしたワサビを載せて、混ぜ合わせた丼飯と一緒に口中にかっ込むと、その味わいたるや、とても深みがある。どの具材も別の具材と見事に調和しているからこそなのだろう。ワサビもほどよく利いて、鼻の奥をツーンと抜ける。

 ワサビの葉の天ぷらも別にあり、箸でちぎって、ワサビと丼飯を巻くようにして食べられる。これまた実に美味なのである。

 聞けば、ご飯の中にマグロを挟み込むようにしたのは昨年6月からで、天ぷらもそうなのだという。「高級感を出せるし、味覚にアクセントをつけられる」(川上さん)。ワサビ丼はほかでも食せるが、マグロともども堪能できる丼はここにしかないのではないか、とのことだった。

 それでもメニューにある通り、ワサビがあくまでも主役なのである。ワサビは、揮発性なため、すり下ろして時間がたつと辛味が飛んでしまうし、温かいご飯に長いこと載せていては、なおのことそうなる。

 ワサビの風味を楽しんで食するなら、なるべく早くにおなかに収めた方がいいだろう。辛味が苦手な人ならば、むしろ少し時間をおけばよろしい。そんな心支度をしてレストランに足を運んではいかがだろうか。(松本浩史)

 ◆レストラン大王 安曇野市穂高3640の「大王わさび農場」内。同農場の電話は0263・82・2118。「本わさび丼」は980円。「和さびカレー丼」のメニューもあり1080円。「和」のテイストを醸すため、そう名付けたという。長野自動車道安曇野インターチェンジ(IC)から車で約10分。JR穂高駅からタクシーで約10分。すり下ろしたワサビが余ったときは、専用袋で持ち帰れる。

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