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避難一部解除の福島・大熊町 住民「新生活楽しみ」

避難指示が一部解除された福島県大熊町大川原地区の自宅で愛犬を愛でる佐藤右吉さん=10日(鴨川一也撮影)
避難指示が一部解除された福島県大熊町大川原地区の自宅で愛犬を愛でる佐藤右吉さん=10日(鴨川一也撮影)

 町全域に出されていた避難指示が10日に一部解除された福島県大熊町では、帰還と復興に期待を寄せる声が聞かれた。東京電力福島第1原発事故により全町避難となった同町。町民は「新しい出会いが楽しみ」と新生活を待ちわびる。(千葉元、内田優作)

                  

 大川原地区の佐藤右吉(うきち)さん(79)は、避難指示が解除された10日の午前0時を自宅で迎えた。「晴れ晴れとした気持ち」と頬が緩む。この日の朝は飼い犬のフクの散歩に出かけ、畑の手入れをして過ごした。

 原発事故後、会津若松市の仮設住宅に身を寄せた。古里への思いは変わらず、100キロの道のりを車で通い続け、自慢の庭園の手入れを欠かさなかった。

 同地区で日中の立ち入りが許可された平成24年12月から、町の見回り隊として活動。準備宿泊が認められた30年4月からは主に自宅で生活してきた。スイセンやチューリップを植え、小さな花が重なりあうざる菊は500株までに増えた。「千株までやろうかな。バラも植えてみたいな」と夢は尽きない。

 6月には同地区に災害公営住宅が完成する。「どんな人が来るか楽しみ」。夏にはみんなで座ってホタルを見られるよう、用水路の近くにベンチを作った。懐かしい顔、新しい出会いを待ちわびる。

 一方、帰還困難区域となっていた現地で行政業務を担ってきた町役場大川原連絡事務所。地区の集会所を模様替えして利用してきた同事務所は、今月末で役目を終えるという。避難指示が解除された10日は「業務は平常通り」(担当者)。解除に際しての問い合わせもなかったという。

 武内佳之所長は「今後、住民の方に町に帰ってきてよかったと思ってもらえるようにしたい」と話した。

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