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福岡知事選 子供の「医療費助成」、争点に急浮上 政令市と一般市町村格差是正求める声

舌戦が続く福岡県知事選挙のポスター掲示板=福岡市博多区
舌戦が続く福岡県知事選挙のポスター掲示板=福岡市博多区

 任期満了に伴う福岡県知事選(4月7日投開票)では、子供の医療費助成をめぐる県から市町村への補助のあり方が、争点に急浮上してきた。一般市町村と政令指定都市の間にある補助率の格差について、変更を認めない現職に対し、新人候補は是正の姿勢を打ち出した。(中村雅和)

 医療費助成の仕組みはこうだ。

 国の健康保険制度で、幼稚園・保育園児ら就学前児童の自己負担は、医療費の2割となっている。小学校入学後は、大人と同じ3割負担となる。

 福岡県内の60市町村は、少子化対策として、医療費の自己負担分に対して助成金を出す。

 助成制度の対象や金額は、市町村で異なる。平成30年度の支援メニューをみると、築上町は高校生まで入院の自己負担が無料だ。田川市や嘉麻市、芦屋町などは中学生まで、入院通院どちらも無料となる。

 県によると、平成30年度(当初予算ベース)に、市町村が負担した医療費は約130億6千万円に上った。

 この市町村の持ち出しに対して、県が補助金を出す。30年度の補助金総額は49億6千万円だった。

 子供は病気やけがをしやすい。子育て世帯を広く支えるのが、医療費助成制度の目的だ。ただし、県から市町村への補助率が長年の問題となっている。

 県は一般市町村には助成金の「2分の1」を補助する。ただ、福岡・北九州の2政令市に対しては補助率は「4分の1」となっている。

 2政令市の0~14歳人口(29年12月)は計約31万8千人で、県内の47・4%と半数近くを占める。

 ところが補助率に差があるため、県の2政令市に対する補助金は15億7千万円(30年度当初予算ベース)にとどまる。残り58市町村には計33億9千万円を払っている。

 補助率が異なる理由を、県の児童家庭課の担当者は「政令市は県と同じ権限を持っている上、財政力がある」と説明した。

 これに2政令市は「北海道や愛知、広島など7道府県は、政令市と一般市で補助率は同じだ」(福岡市医療年金課)と、是正を求めてきた。

 補助率が一般市町村と同じであれば、その分を市独自の補助拡充や、支援策に回すことができる。

 特に福岡市の高島宗一郎市長は「県民税の4割は、福岡市民が納めている。子育て支援にも、税負担に応じた配分が必要だ」と訴えてきた。

 ただ、現職で3選を目指す小川洋氏(69)は「財政力の格差への配慮が必要だ」として、政令市の要求を蹴ってきた。

 一方、新人で元厚生労働官僚の武内和久氏(47)=自民推薦=は「自治体間の格差を縮めていく。政令市の市長と話をして、問題に道筋を付ける」との姿勢を明確にした。高島氏が、武内氏支援を決めたのは、これが大きい。

 新人の共産党県委員会副委員長、篠田清氏(70)=共産推薦=は、具体的な財源には触れていないが、公約で「中学卒業まで完全無料」とする。

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