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【学芸員ミュージアム談義】茨城県立歴史館 手元に置ける「平成」の書

当時の官房長官、小渕恵三氏によって示された新元号「平成」の書(国立公文書館提供)
当時の官房長官、小渕恵三氏によって示された新元号「平成」の書(国立公文書館提供)

 平成25年度に、県立歴史館は国立公文書館と共催展を実施しました。教科書に登場する歴史資料を、茨城で見られる機会を作ったのです。本県に関する国の重要な公文書も展示しました。一例では、昭和60年に開催したつくば科学万博に関する法律の公布原本があります。天皇の御名御璽(ぎょめいぎょじ)がある貴重な御署名原本です。

 企画段階では、担当者は誘客の目玉となる資料の選定に悩みます。誰もが知っていて、珍しく、一度は見てみたい、それが目玉です。前の改元の際に、小渕恵三官房長官(当時)が掲げた「平成」の書が、まさにその候補でした。打ち合わせでは、「平成」の書をぜひ出陳(しゅっちん)してほしいと国立公文書館に要望しました。

 ところが、ある理由から出陳は見送られました。この書は、当時首相であった竹下登氏がその後自宅で保存していました。後年、孫にあたるタレントのDAIGOさんがわが家のお宝としてテレビで紹介したことがきっかけで国立公文書館に寄贈されることになりました。しかし、貴重な資料ゆえ保存上の理由で、当時は展示が許されなかったのです。

 さて、平成時代も間もなく幕を下ろそうとしています。過ぎ去る時代を懐かしむ気持ちから、国立公文書館で販売中の「平成」のクリアファイルが品切れになるほど大人気です。筆者も、展示できなかった「平成」との対面を果たすため入手したところです。

 「平成」の字を揮毫(きごう)したのは、本県出身で、当時の総理府辞令専門官、河東(かとう)純一さん。ご興味があれば、同館に問い合わせてみてはいかがでしょうか。 (県立歴史館 富田任(たもつ))

                   

 ■メモ 国立公文書館(東京都千代田区北の丸公園)のショップでは「平成」の書をモチーフにしたクリアファイルなどを販売。郵送販売も可。問い合わせは同館総務課広報係(03・3214・0621)。

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