PR

地方 地方

多久市のボタ山火災くすぶり2年 鎮火めどなく異臭、煙に住民不安

くすぶりながら燃え続ける佐賀県多久市の「ボタ山」の斜面
くすぶりながら燃え続ける佐賀県多久市の「ボタ山」の斜面

 佐賀県多久市で、石炭のくずが積み上がった「ボタ山」が、2年近くくすぶりながら燃え続けている。これまでにじわじわと約3千平方メートルが焼損。有効な鎮火の手だてが見当たらず、市や消防は頭を抱えている。

 ボタ山があるのは多久市北多久町小侍の山中。昭和45年ごろまで近くで炭鉱が稼働していた。辺り一面には温泉のような臭いが広がっている。黒く焦げた山の斜面から白い煙が立ちのぼり、周囲には焼けた草木。土は温かく、長時間触れないほど熱い場所もある。

 市によると、火が付いたのは平成29年5月28日。ボタ山がある土地の所有者が、伐採した草木を焼却しているときに火が広がった。消防が消火活動をしたが、地下の石炭くずに引火し、くすぶっている。これまでに住民らから健康被害の報告はないという。

 ボタ山の麓には田畑や民家がある。「臭いが気になる」「規制線や柵が必要なのでは」と不安の声が上がる一方、平然と受け止める人も。近くに住む松永和幸さん(72)は「前から煙が出ているのは知っていたが、野焼きかと思っていた」と話す。

 市によると、地表への放水では延焼を一定程度は防げても、燃えている地下までは届かない。しかし、燃焼部分まで掘ると、火の勢いが激しくなる恐れがある。消防は定期的に放水しており、出動回数は今年2月末までに約180回に上った。地元住民も、燃え広がらないよう周囲の草や木をこまめに伐採している。市防災安全課の担当者は「国や県、専門家らと協議し、早期に鎮火方法を見つけたい」と話す。

 インドネシアで泥炭火災の対策に取り組んだ北九州市立大の上江洲一也教授は「まず地中の温度を下げ、煙や臭いを抑えるべきだ。石炭は一度熱を持つと冷めにくいが、消火剤を混ぜて放水すれば、水が土に染みやすくなり温度も下がる」と指摘している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ