PR

地方 地方

福島で「ドキュメント 拉致」上映会 監督「私もかつて従順だったが、北の対応に嫌悪感」

作品上映後、制作の経緯などを語る朴監督(左)と救う会ふくしまの赤塚代表(内田優作撮影)
作品上映後、制作の経緯などを語る朴監督(左)と救う会ふくしまの赤塚代表(内田優作撮影)

 北朝鮮による日本人拉致問題を追った映画「ドキュメント 拉致」の上映会が福島市のパセナカミッセで行われ、拉致現場の実態や関係者の証言の数々に観客は見入った。

 作品を手がけた朴信浩監督は、かつて在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の学生組織で活動していた。「私もかつて北に従順だったが、拉致問題への対応に嫌悪感を持った」。これが制作の動機となった。

 映画は、地村保志さん(63)と富貴恵さん(63)=旧姓・浜本=夫妻が拉致された福井県小浜市など3件の事件の現場を歩くなど実像に迫った。小浜市の現場は地形上、周囲から見えづらい海岸が工作員の出入りに使われていたなどと紹介した。

 昭和48年に埼玉県の渡辺秀子さん=当時(32)=と2人の子供=同(7)、同(3)=が拉致されたとみられる事件では、小浜市の岡津海岸から出国する直前に子供2人が監禁されていたとみられる小屋などを訪ね、工作員が現場の状況を把握し周到に拉致を実行したことを再現した。

 作中、インタビューに登場した特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は「拉致被害者を取り返すには現体制の崩壊が必要だ」と述べた。また、工作員が戸籍などを乗っ取って実在の人物になりすます「背乗り」の過程を再現したドラマシーンも盛り込んだ。飲食店経営者が工作員に脅され身寄りのない店員を引き渡すという内容で、平穏に暮らす人が北朝鮮の工作活動に巻き込まれる悲劇を描いた。

 上映後、朴監督と、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会福島の会(救う会ふくしま)の赤塚公生代表のトークセッションも行われ、赤塚氏は「福島県からも5人が拉致されている。関心を持つ人が増えていくことで世の中も変わっていくと思う」と拉致問題への認識を深める重要性を強調した。朴監督は今も北朝鮮にいる被害者や日本で待つ家族らを念頭に「困っている人のために作品をつくりたいと思った。作品によって事実を残したい」と語った。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ