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美しい里山取り戻す 兵庫・猪名川町、放置林対策に本腰

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図書館に設置されたペレットストーブ=猪名川町白金
図書館に設置されたペレットストーブ=猪名川町白金

 ■公共施設にペレットストーブ導入

 山林が面積の8割を占める猪名川町が、電気の普及などによって十分な手入れがされずに荒廃が目立つ放置林の改善に取り組んでいる。里山の放置林化で野生動物の餌となる果実などが育たず、餌を求めるイノシシやシカなどによる農作物被害が急増しているからだ。町は打開策として地元の間伐材を燃料にしたペレットストーブを導入するなど、里山再生に本腰を入れている。

 同町では近年、野生動物による農作物被害が増加を続けており、平成29年度には有害鳥獣136頭を捕獲した。町の担当者は「住宅街や公園でイノシシやシカが発見されるケースもあり、このままでは直接人に危害が加わりかねない」と不安をにじませる。

 増加の背景には美しかった里山の放置林化がある。昭和30年以降、電気やガスの普及で木材の利用が減り、里山に人手が入らなくなった。適度な間伐がされなくなったことで木が密集し、日光が差し込まず木が十分に成長しない悪循環に陥った。果実なども育たず、野生動物が餌を求めて人里に出てくるケースが相次いでいる。

 そこで町は平成23年、「町里山再生基本構想」を策定。放置林を間伐した際の木材を燃料にするペレットストーブを町内の小学校や福祉会館など公共施設に導入したほか、町民が自宅にストーブを設置する場合は最大10万円を補助することにした。また、29年にはペレットの製造所を町内に新設。町役場の暖房をペレットストーブに切り替えた。

 町の担当者は「間伐材を燃料にしたペレットストーブは灯油ストーブよりも地球環境に優しく、里山もきれいになる。今後はさらに町民に導入を呼びかけていきたい」と話している。(中井芳野)

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