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中村・長崎県知事インタビュー 九州新幹線長崎ルート整備財源に貸付料の活用など検討を

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 長崎県の中村法道知事(68)が産経新聞の取材に応じ、九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)の整備手法に関して全線フル規格化の必要性を改めて強調し、リレー方式長期化への懸念を述べた。焦点となっている新鳥栖-武雄温泉の整備財源として、JR九州が支払う貸付料の活用をはじめ、幅広く検討すべきとの考えを示した。 (高瀬真由子)

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 新幹線は、全国の新幹線ネットワークにつながってはじめて、効果が発揮できます。

 建設が始まったリニア中央新幹線が大阪まで延びれば、3大都市圏の東京、名古屋、大阪が1時間程度で結ばれる。スーパー・メガリージョン(超巨大都市圏)の誕生です。日本の西の端である長崎も、この圏域に結びつけなければならない。

 交流人口の拡大と、地域活性化を目指す上で、最良のツールが、フル規格による新幹線整備です。

 長崎ルートのうち新鳥栖-武雄温泉は、フル規格か、(在来線を走る)ミニ新幹線のどちらかになります。

 ミニ新幹線の場合、工事期間中に、在来線の列車の運行本数が減ることを懸念しています。工期が長くなれば、鉄道離れが起きるかもしれない。開業後も動物との衝突や自然災害で、大幅な遅延をきたす事例も出ています。

 このため、秋田や山形など、ミニ新幹線が整備された地域では、フル規格化を求める声も上がっています。

 長崎は、多くの方に来ていただける魅力を持ちます。しかし、アクセス改善がいつの時代も悲願でした。今は人口減少が一番の課題です。なんとしても食い止めないといけない。

 より良いまちづくりのためにも、長崎県民の多くは、フル規格実現を望んでいます。

 ■出口示せ

 整備の財源をめぐり、選択肢として考えられるのは、JR九州が支払う貸付料の活用です。

 フル規格で整備した場合、JR九州の収支改善効果は、年88億円と試算されました。この金額を貸付料にどう反映できるか、ということです。

 政府は、30年間だった貸付料支払期間の延長などを議論しています。これは、すでに着工した新幹線の建設費が上ぶれしていることへの対応ですが、(長崎ルート全体の)整備効果を見極めた検討が必要です。

 もともと長崎ルートは、国のプロジェクトとしてフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の導入が計画されていました。その開発が進まず、断念せざるをえなくなった。財源確保や地元負担のあり方は、まず国に方針を示してもらうことが、関係者の議論を深めるきっかけになるでしょう。

 整備方法がまったく見えないのが、地元は一番困ります。現状では(在来線と新幹線を乗り継ぐ)リレー方式が、長期間になることを覚悟せざるをえない。

 これにはJR九州も、経営への影響を懸念しています。沿線のまちづくりへの影響もあります。

 九州新幹線の鹿児島ルートは、全線開業して交流人口が拡大し、地域活性化の動きがみられます。

 長崎ルートでリレー方式が長期化すれば、そうした機会を得ることができなくなる。リレー方式の固定化はあってはならない。国には一刻も早く、出口を示していただきたい。

 ■佐賀と連携

 佐賀県の山口祥義知事は、財源やルート、開業後の並行在来線(のあり方)などへ、さまざまな懸念をお持ちです。

 長崎、佐賀両県が思いを一つにして、取り組む形になるのが望ましい。国やJR九州への要請活動や協議などに、連携して取り組みたい。

 さまざまな課題がありますが、解決に向け、佐賀県と一緒に取り組みたい。議論できる案が、早く出ることを期待しています。

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