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【たばこと健康】「カップル禁煙支援」の実現を 群馬

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 前回も書いたように、平成28年の厚生労働省国民健康・栄養調査で、群馬県の成人男性喫煙率は全国第1位であった。

 厚労省は、昭和61年から国民生活基礎調査(生活基礎調査)として保健、医療のほか、福祉や年金、所得など国民生活の基礎的事項を調査してきた。その結果は、厚生労働行政の企画および運営の基礎資料として利用されている。

 厚労省は生活基礎調査の中でも喫煙状況について調べており、成人男女の喫煙者の割合(喫煙率)の経年データが利用できる。そこで、平成13年から28年まで、3年ごとに行われた大規模調査データを用いて群馬県の喫煙動向を分析してみた。

 男女それぞれ、全国と群馬の喫煙率、群馬県順位の経年変化を整理したのが掲載した表1である。この表から、次のようなことが考えられる。

 13年には成人男性の約半数が喫煙していたが、28年には約3分の1に減少し、女性も7人に1人程度からほぼ10人に1人の割合に減少した。男女とも、喫煙率は低下傾向にあるが、女性の喫煙率は男性に比べて低く、その低下のペースは男性よりもゆるやかである。

 また、群馬県の成人男性喫煙率は全国より高く、その差が徐々に開きつつあることがわかる。群馬県女性の喫煙率は、全国と同程度であったが、この15年間の減少幅は小さい。総じて群馬県は禁煙化のペースが全国に比べて遅いことから、男女ともに都道府県順位が上昇しているといえそうだ。

 以上の結果から、群馬県では受動喫煙防止対策とともに、強力な禁煙支援策が必要と思われる。

 筆者が勤務する高崎健康福祉大学(健大)で17年から実施してきた禁煙アンケートからは、両親または母親が喫煙者の場合、子供が喫煙する可能性が高いことが明らかになった。表2でも明らかにように、年代別で喫煙率が高いのは、男女とも30代から40代の子育て世代だ。そこで、これらの年代と将来親になる若い世代の禁煙を進める方策を考えた。

 健大では、学生と教職員の禁煙治療費の助成制度を設けており、同様の禁煙支援制度を実施している健康保険組合もある。また、禁煙成功率を高めるため、喫煙する社員2人でペアを組み、互いにサポーターとして禁煙に挑戦することに手当を支給する企業もある。

 そこで提案だ。群馬県で夫婦や結婚を控えたカップルの禁煙治療に公的助成制度を設けてはどうか。カップルの1人が喫煙者で他方がサポーターとなる場合にも対象とするとよい。制度設計上は、いろいろ考えなくてはいけない課題もあるだろう。しかし実現すれば、夫婦・カップル間や家庭内の受動喫煙も減少し、親世代の疾病予防だけでなく、子供たちの喫煙防止にもつながるはずだ。

 群馬発のカップル禁煙支援。みんなで考え、実現させませんか?

 (高崎健康福祉大教授  東福寺幾夫)

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