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【検証・小川県政】(2)人口 増加の内実「福岡市分」 少子高齢化、有効打なく

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多くの人が行き交う福岡市の天神地区
多くの人が行き交う福岡市の天神地区

 1月26日、福岡県の小川洋知事は福岡市中央区のホテルで開かれた自身の後援会拡大会議で、約200人の支持者を前に、意気揚々と語った。

 「私が知事になる前と比べて、福岡県ははるかに元気になっている。人口が前年より増えているのは7都県だけで、福岡はその中の一つだ」

 とうとうと2期8年の成果を語り、演説は20分を超えた。会場後方で関係者が手を回し、早く話を終わるよう促すほどだった。

 確かに、福岡県の人口は増えている。総務省によると、平成30年1月は513万773人で、前年同月に比べ4384人増えた。国内総人口が減少の一途をたどる中で、福岡県の増加は目立つ。

 しかし、内実は「県政の成果」と単純に吹聴できる状況ではない。

 30年1月の人口を、県内の60市町村別に見ると、増加が21、減少が39だった。

 圧倒的に増えているのが、福岡市だ。同市の人口は、前年同月より1万4116人多い152万9040人だった。増加数は全国の市区でも1位で、県全体の増加分を大きく上回る。

 同市は国家戦略特区などを積極的に活用し、県全体の成長を牽引(けんいん)する。周辺でも人口が増える。

 福岡市の人口増に、県が貢献している点もあるだろう。だが、県と市は、何かにつけてぶつかることが多い。

 小川氏の人口増アピールに、「それは福岡市の功績ではないか」と首をかしげる関係者もいる。

 次に、世代別人口をみると、大きな課題が浮き彫りとなる。

 65歳以上の「老年人口」が増える一方、0~14歳の「年少人口」と15~64歳の「生産年齢人口」は減少傾向にある。

 県の推計では、小川氏が就任する前の23年1月と、30年1月を比べると、年少人口は1万1600人、生産年齢人口は22万3513人それぞれ減った。

 少子高齢化を食い止める有効策は、打ち出せていない。

 小川氏は27年12月、人口減少社会に対応する「県人口ビジョン・地方創生総合戦略」を策定した。出生率の増加と、大都市圏への人口流出を是正することで、人口構成の平準化を図ることを目標に掲げた。

 中身は産業振興から若者の就職支援、結婚応援、子育て支援の充実など総花的な施策が並ぶ。

 これに対し、ニッセイ基礎研究所の天野馨南子研究員は「男性だけを集めても、次世代人口は増えない。東京へ行った女性を取り戻せていないのが、福岡県の現状だ。女性を増やす施策を進めなければ、将来の人口減を食い止めることはできない」と警鐘を鳴らした。

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