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【ビジネス最前線】シンテックス(さくら) 福祉機器でベトナム手助け

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 高齢者、身体障害者向けの階段昇降機、段差解消機を製造しているシンテックス(さくら市)はベトナム進出を目指し、6月から事業展開に向けた現地調査を進める。独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援事業に採択された。経済成長著しいベトナムだが、福祉分野の整備に課題があり、県内企業の技術力で解決できるか注目される。

 ●高齢化に対応

 同社は平成34年までに現地法人と工場を設立し、35年から現地生産、販売を始める計画だ。今年1月、開発途上国の課題解決に貢献する企業の海外進出を支援するJICAのビジネス支援事業採択が決まった。

 八木沢穣(みのる)社長(57)は「ベトナムは高齢化率も高く、ベトナム戦争での傷病兵もいるが、アパートや古いビルにエレベーターがない例も多い。うちで造る機器でインフラ整備を助けることができる」と説明する。数年前、夫婦でベトナムへ旅行し、勤勉な国民性などに強い関心を持つようになった。3年前からは技術者、技能実習生の受け入れも進めてきた。

 来年7月までビジネスモデルを実証する案件化調査でJICAの支援を受け、同国の建設省や労働・社会福祉省と交渉し、政府機関や大学、病院、史跡などの公共施設に階段昇降機、段差解消機の導入を働きかける。また、これらの機器の安全性や規格に関する法整備も支援したい意向だ。

 生産拠点は北部のハノイを検討。将来的には、やはり高齢化が進む中国への販路拡大を視野に入れる。ベトナムで製造し、陸路で運べるというメリットもあるとみている。

 ●海外で社会貢献

 同社は、医療機器や精密機械板金加工部品の製造と福祉機器部門の2本柱。昭和46年、八木沢社長の父、弘志さん(故人)が創業した。福祉機器は20年以上前から八木沢社長が開発に取り組み事業化。平成8年、「タスカル」シリーズの販売を始めた。北欧の製品を輸入していた知人から「日本人の体型に合ったものを造ってみないか」と勧められたのがきっかけだ。

 階段昇降機は、いすに座ってスイッチを押して階段を上り下りする。いすの高さや、狭い場所に合わせた機器の薄さなど日本の実情に合わせた製品を開発してきた。屋外用もいち早く手掛けている。段差解消機は車いすに乗ったまま、リフトを上下させて段差のある部分を移動する機械だ。

 八木沢社長は「高齢化が進む国内でも需要はあるが、外にも目を向け、種をまいていきたい。体型の似ているアジアでは(外国製に比べ)優位ではないか。また、雇用拡大にも貢献できる」と話し、社会貢献とビジネスチャンスに意気込んでいる。

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