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小学生の絵で銭湯に活気を 東京薬科大生が「展覧会」企画

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小学生が描いた絵を銭湯のロビーに貼り出していく東京薬科大の学生たち=13日、八王子市小門町の松の湯
小学生が描いた絵を銭湯のロビーに貼り出していく東京薬科大の学生たち=13日、八王子市小門町の松の湯

 衰退する銭湯業界を盛り上げようと、小学生が描いた絵を八王子市内の銭湯に展示するイベント「銭湯展覧会」が、15日から順次始まる。東京薬科大(同市堀之内)の学生たちが授業の一環で企画した。体を洗い流すだけでなく、地域住民の交流の場でもある昔ながらの銭湯の魅力を認識してもらうのが主な狙いだ。

 展覧会は、産学連携の講座を受ける生命科学部の1年生6人が企画。「銭湯を通じた地域活性化」をテーマに、昨年4月から会議を重ね、計画を練った。子供が描いた絵を展示することで、家族にも銭湯に足を運んでもらって集客数を上げることや、子供が入浴のマナーを学ぶことにも期待しているという。

 ◆学校を粘り強く説得

 イベントに先立ち、市内の小学生を対象に銭湯での思い出を描いた絵を募集。学生たちは各校に積極的に足を運び、授業でイベントを紹介してもらえるよう頼み込んだ。学校の担当者からは「イベントの責任は誰が取るのか」「子供がケガしたらどうするの」などと厳しい指摘も受けたが、粘り強く説明することで賛同してくれた学校もあった。最終的に約60人の児童が絵を描いた。

 13日は、宮崎裕貴さん(22)と渡辺絢海(あやみ)さん(19)、立花光さん(19)の3人の学生が3カ所の銭湯を訪れて展示作業に取り組んだ。約65年の歴史を誇る松の湯(同市小門町)では、家族で露天風呂を楽しむ様子を描いた絵や、外観のスケッチなど個性あふれる約30作品を展示。宮崎さんは「これほど絵が集まると思っていなかったので良かった」、渡辺さんは「銭湯は若い人でも楽しめる場所だと知ってもらえるきっかけにしたい」、立花さんは「知らない人ともコミュニケーションがとれる銭湯の魅力を感じてもらえれば」と話した。

 ◆八王子で来月末まで

 近年、スーパー銭湯の台頭や事業者の高齢化、若者の銭湯離れなどから小規模の銭湯の利用客は大幅に減少。市によると、最盛期の昭和40年には市内の銭湯は25カ所あったが、徐々に廃業が進み、平成元年には15カ所、現在は稲荷湯(同市子安町)、福の湯(同市本町)、松の湯の3カ所だけが営業を続けている。

 松の湯を経営する小嶋誠さん(76)は「子供やその家族が少しでも多く来てくれると、店も華やかになるので楽しみだ」と顔をほころばせた。

 展覧会は、稲荷湯と福の湯が15日から、松の湯は17日から。いずれも3月末まで開かれる。(松崎翼)

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