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「猫神さま」に合格祈願 阿南市のお松大権現、招き猫増え続け1万体

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 江戸時代に奉行の無法な裁きに抗議して処刑された女性の飼い猫が、妖怪となりあだ討ちしたとの伝説がある徳島県阿南市のお松大権現は、1万体の招き猫などが所狭しと並ぶ猫づくしの世界だ。「猫神さま」とも呼ばれて訴訟や勝負事の神様として知られ、受験シーズンが始まり、合格祈願に訪れる人も多い。

 鳥居の横にどっしり座る高さ2メートルの「ジャンボ猫」。石畳の猫の足跡をたどって階段を上ると、無数の招き猫と目が合う。狛犬(こまいぬ)ならぬ「狛猫」や、触ると病気が治るとされる「さすり猫」、「猫大仏」も。社紋にも猫が描かれている。

 賽銭(さいせん)箱の前にはキャットフードとかつお節。「息子の資格試験合格と飼い猫の健康祈願です」。同県上板町の50代の女性が拝殿で手を合わせた。

 伝説の主人公は、不作の村を救おうと富豪から金を借りた庄屋の惣兵衛の妻、お松。惣兵衛が返済後に病死し、富豪から「返済していない」としらを切られた。賄賂を受け取った奉行所にも取り合ってもらえず、死罪を覚悟して藩主に直訴。飼っていた三毛猫に恨みを伝えた後、処刑された。三毛猫が化け猫となって富豪と奉行の家に現れ、あだを返したという。

 招き猫を借り、願いが成就したら新たに1体を奉納する習わしが昭和初期から続き、数が増え続けている。11代社主の阿瀬川寛司さん(72)は「保存場所を新たに整備している」と苦笑する。

 江戸期には庶民が権力に抵抗した象徴として隠れて信仰されたという。現在は受験シーズンに絵馬が並び、選挙必勝を願う人もいる。お松に関する古文書などを展示する資料館もあり、阿瀬川さんは「地域の歴史も紹介したい」と話している。

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