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【数字から見えるちば】タイ人宿泊者数 全国4位 ターゲット明確化で誘客さらに

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 □ちばぎん総研主任研究員・小高正浩

 わが国への訪日外国人旅行者数は、昨年9月に自然災害(台風、地震)の発生により5年8カ月ぶりに前年割れ(マイナス5・3%)となった後、10月からは徐々に回復に転じている。災害後の動きを地域別にみると、香港・台湾・韓国などの近隣は前年割れが続いている一方、同じアジアでも中国のほかタイ・ベトナム・フィリピンなどは回復が早くなっている(図表1)。このうちタイからの観光客については、平成30年に東南アジアで初めて100万人超となるなど、訪日国の中で存在感が高まっている。

 ところで、訪日タイ人の都道府県別宿泊状況をみると、千葉県は東京都、北海道、大阪府に次ぐ4位となっているが、タイ人シェア(6・4%)と前年比増加率(15・0%)は、宿泊者数上位3都道府県と比べて最も高い(図表2)。

 千葉県を訪れるタイ人が急増している背景には、26年以降、タイ・エアアジアX、ノックスクートのタイLCC2社が参入し、大手キャリアを含めた成田-バンコク直行便数が、わが国空港の中で最多となったことが挙げられる。

 さらに千葉県にはタイ人の嗜好(しこう)に合った観光資源が豊富に存在していることも見逃せない。29年に成田空港活用協議会が県内宿泊施設を利用した外国人に対して行ったアンケートによると、タイ人の千葉県への訪問目的は「自然・景勝地観光」が約4割で最も多く、3人のうち1人が成田山新勝寺を訪れていることが目立つ。日本寺の大仏がある鋸山周辺でもタイ人観光客が目立つとの声が聞かれるほか、タイの人気俳優が主演した映画「ファットチャント」のロケ地となった香取市佐原では外国人観光客の3人に1人はタイ人と報じられている。

 また、千葉市の観光農園「ドラゴンファーム」はタイの王族が来園したことで同国内での知名度が上がり、来園者の4分の1はタイ人という。こうした千葉県の魅力を、タイ国内でも有名な森田健作知事自らがタイを訪れてPRしていることもタイ人の来県を後押ししている。

 いわば千葉県が持つ観光資源と仏教徒が多いタイ人の好みが偶然マッチしたことが人気の背景となった格好だが、仏教国はタイの周辺にも多い。2020年東京五輪・パラリンピック以降も見据えて今後は、仏教徒など千葉県に誘客したいターゲットを明確化して、ターゲットの嗜好に沿った県内観光資源をブラッシュアップする積極的なマーケティング手法でさらに訪日客を呼び込みたい。(寄稿、随時掲載)

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