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【かながわ美の手帖】ポーラ美術館「モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい」

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岡田三郎助「来信」(昭和3年、油彩・絹、60・7×50・0センチ)=個人蔵
岡田三郎助「来信」(昭和3年、油彩・絹、60・7×50・0センチ)=個人蔵

 ■現代人が抱く美人像 明治期に見える源流

 女性画を得意とした明治期の洋画家、岡田三郎助の作品を中心とする企画展「モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい」が箱根町のポーラ美術館で開かれている。岡田のほか、鏑木清方、榎本千花俊(ちかとし)の美人画など絵画計約40点を紹介。化粧道具や着物、ジュエリーなど、女性の美や装飾にまつわる歴史資料も展示して、現代日本人が抱く「美人像」の源流が明治期にあることを伝えている。

 ◆時代の寵児

 だいだい色の着物をまとった女性が右手をほほに添え、首を少しかしげて、こちらを見つめている。色白で大きな瞳が特徴的な美人を描いたこの作品は、岡田の明治41年の油彩画「ダイヤモンドの女」だ。

 女性の左手薬指には大きな指輪が輝いている。手前には紫色のケースが“口”を開けていることから、いままさに指輪を身に着けたばかりだと分かる。誰かからの贈り物だろうか。表情はうっとりし、口元がほほ笑んでいるようにも見える。

 同館によると、この作品は時事新報社の主催で40~41年に開かれた「美人写真コンテスト」の宣伝を目的に描かれたものだという。コンテストは全国から参加者を募り、優勝者には景品としてダイヤモンドの指輪が贈られた。同社はこの絵によって、指輪を使うのにふさわしい「美人のイメージ」を世間に示したとされる。

 同館は「こうして岡田の絵がメディアなどを通して広がり、当時の美人像の形成に大きな役割を果たした」と分析。「大きくて、うるんだ瞳とふっくらした唇が特徴の顔立ちの『岡田調の美人』は、現代の私たちの感覚に通じている」と解説している。

 岡田がフランスでの絵画留学を終え、30代前半で帰国したのが明治35年。同館によると、三越(当時は三井呉服店)や高島屋などが販売戦略として、画家とタッグを組むのが主流になりつつあった時代だという。

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