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両陛下の励まし胸に 九州豪雨で妻と自宅失った小嶋重美さん「思いに応えたい」

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天皇、皇后両陛下との面会を振り返る小嶋重美さん=福岡県うきは市
天皇、皇后両陛下との面会を振り返る小嶋重美さん=福岡県うきは市

 「大切に生きてください」。福岡県朝倉市の小嶋重美さん(70)は、九州北部豪雨の被災地を訪問された天皇、皇后両陛下の優しく語りかける姿が目に焼き付いている。豪雨で妻や自宅を失い1年半。「両陛下の励ましを胸に暮らしていきたい」。寂しさを抱えながらも、愛犬とともに少しずつ歩みを進めている。

 「何もなくなってしまった」。平成29年7月の豪雨では、津波のような濁流が山間集落を襲った。自宅にいた妻、初子さん=当時(69)=は後日、遺体で見つかった。自宅があった場所は今も土砂に埋もれ、家屋の基礎部分がどこかさえ分からない。

 近くの体育館で約2カ月の避難生活を送り、5キロ離れた同県うきは市のみなし仮設住宅に愛犬のゴン太と移り住んだ。まもなく自治組織から両陛下との面会の打診があり、小嶋さんは了承した。

 29年10月27日。朝倉市役所で両陛下に会った。初子さんを亡くしたことや、豪雨当日の夜、ゴン太と避難し屋外で過ごしたことを伝えた。皇后さまは「寒かったでしょう」と気遣い、ゴン太のことまで心配された。

 2人の柔らかい表情や語り口に、思わず涙が浮かんだ。「はるばる会いに来てくれて、感謝の気持ちでいっぱいになった」

 仮設の入居期限の2年が過ぎたら、中古の一戸建てを購入して暮らすことを考えている。喪失感は今も拭えず、生かされた意味を自分に問いかける日々。ゴン太の力強い鳴き声が元気をくれる。

 天皇陛下は皇后さまとともに、全国の被災地へ足を運ばれた。小嶋さんは「私たちをいつも気に掛けてくださる。その思いに応えたい」と話している。

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