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浜松市長選、予定の2氏が自民の推薦奪い合い

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 任期満了に伴い統一地方選前半の4月7日に投開票される浜松市長選は、出馬表明した2氏が自民党の推薦を奪い合う異例の展開となっている。現職で元民主党衆院議員の鈴木康友氏(61)は10日、かつて敵対した自民党本部を訪れ、推薦願を提出した。一方で自民党浜松市議の山本遼太郎氏(32)は同党県連を通じて党本部に推薦を上申済みで、党本部の判断が注目される。

 10日午後、鈴木氏は自民党本部に1人で現れ、衆院議員時代から親しくしている同党の甘利明選対委員長に推薦願を提出した。

 鈴木氏の推薦願には鈴木修・スズキ会長、大須賀正孝・浜松商工会議所会頭ら浜松経済界の重鎮が名を連ね、70団体からの推薦書のコピーも添付。地元経済界からの強力な支持をアピールして、同党地元議員の全面支援を受ける山本氏を牽制(けんせい)した。

 鈴木氏は、旧民主党出身ながら自民党が進める持続可能な開発目標(SDGs)や多文化共生などの取り組みを政府と連携して進めてきたと強調。「自治体の先進的取り組みとして評価されてきた。自民党と敵対をしているととられるのは大変心外だ」と、同党との政策面での親和性を売り込んだ。さらに「(甘利氏は)困惑しつつも、以前からの付き合いもあるので『よく分かった』と受け取っていただいた」と、甘利氏との蜜月ぶりを強調しつつ手応えを口にした。

 対抗する山本氏の陣営は、慣例通り同党の浜松市内の12支部から推薦を取り付け、県連を通じて党本部に推薦を上申した。山本氏は「流れを飛ばして、党本部に直接推薦願を出すのはいかがなものか」と鈴木氏の行動に不快感を示した。9日の出馬会見では山本氏の両脇に県連幹部らが陣取ったほか、市内選出の県議や市議ら約20人が顔をそろえ、地元議員団が一丸となっての擁立であることを見せつけた。

 同党県連の薮田宏行幹事長は、党の規約に「政令市長選では推薦は3期連続まで」と明記されていることを根拠に「鈴木氏の推薦はあり得ない」と言い切る。一方の鈴木氏は、党規約について甘利選対委員長から何の説明も受けていないとして「(党規約は)私はあまり意識していない。後は選対委員長にお任せしている」と甘利氏への信頼感を口にした。

 同党県連の意向に反する形で自民党本部が鈴木氏に推薦を出すことは考えにくいものの、鈴木氏としては地元経済界からの期待や自民党幹部との親しさを強調することで、山本氏を一丸となって押し上げようとする地元の自民党議員の間にくさびを打ち込む狙いがあるとみられる。  (石原颯)

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