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現代サーカスの魅力伝える 高松・田中さん 廃校を活動拠点に再生 地域活性化にも期待

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 高松市の山間部に現代サーカスの演者が国内外から集まり、長期滞在して舞台制作に取り組む拠点が誕生した。現代サーカスに魅せられ、勤務先の新聞社を退職した「瀬戸内サーカスファクトリー」の代表理事、田中未知子さん(49)が、廃校を舞台や稽古場としてよみがえらせた。地域活性化への期待も高まる。

 徳島県境に近い高松市塩江町地区。昨年11月中旬、赤く色づいた山々の麓にある旧上西小の体育館で、東京から来たアーティストが練習に励んでいた。軽快な演奏に合わせ、女性が鉄棒からつるした布をつかんで宙を舞うと、集まった近隣住民らが拍手を送った。

 田中さんは札幌市出身。北海道新聞社事業局に勤めていた平成16年、現代サーカスの公演を担当し、魅了された。「サーカスと生きる決心をした」と19年に退職。22年に開催された瀬戸内国際芸術祭の運営に携わった縁で高松市に移住した。

 現代サーカスは1980年代以降、フランスで盛んになった。猛獣などを使う伝統的なサーカスとは異なり、美術や演劇の要素を加えた創造的な芸術として知られる。

 フランスには国立のサーカス学校があり、アーティストが滞在して制作できる施設が各地に存在する。本場のサーカス文化を熟知する田中さんは、高松市にも拠点をつくりたいと奔走してきた。

 アーティストが宿泊するのは、旧上西小から徒歩5分の清流沿いにある古民家。夏の夜はホタルが舞う。アーティストは昼夜生活を共にし、豊かな自然の中で地域住民と触れ合いながら、創作活動に打ち込める。地元の主婦、和田佐登子さん(58)は「想像もしない形で地域が元気になった」と喜ぶ。

 現代サーカスの活動に政府が補助金を出すフランスと違い、日本は行政のサポートが乏しい。田中さんは「資金集めは大変だが、状況は良くなっている。地方から文化を創造し、発信したい」と話している。

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