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【年の瀬記者ノート】越辺川のコハクチョウ 改めて知る自然の奥深さ

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今年も見ることができた越辺川のコハクチョウ=11月27日、川島町(石井豊撮影)
今年も見ることができた越辺川のコハクチョウ=11月27日、川島町(石井豊撮影)

 不思議な光景を見た。

 10月30日朝、コハクチョウの飛来地で知られる川島町八幡の越辺川(おっぺがわ)に取材で足を運んだときだ。目指す冬の使者の姿はなかったが、川面一面に次々と小さな波紋が現れ、一瞬きらりと何かが光り、水中に消えていった。

 魚がジャンプしている。そう確信した。久喜市の利根川では6月前後に巨大な外来魚、ハクレンの大ジャンプが見られることで有名だが、越辺川でジャンプした魚は、岸辺から10メートル以上離れて見たため、あまりにも小さく正体が分からない。もちろんハクレンではない。

 コハクチョウを撮るために持参した望遠レンズ付きのカメラを構え、夢中でシャッターを切った。だが、カメラは被写体をきちんと捉えることはできない。波紋の数は無数にあっても、広い水面のどこに現れるか分からない。捉えたと思った瞬間、姿はもう水の中に消えている。

                ■ ■ ■

 数十枚は撮った写真を確認してみると、ほとんど魚らしいものは写っていない。その中で、ごま粒のように小さな魚体が写真のフレームの端に写っているものが数枚。ぶれた写真を引き延ばして見ると、どうも正体はオイカワらしい。

 オイカワはコイ科の魚で雄は産卵期の夏に婚姻色となり、美しく色づく。県内では珍しい魚ではない。岩槻市(現さいたま市岩槻区)で育った子供の頃、川遊びをしていて手づかみした美しい魚を父親に見せると、「ハヤだ」と教えてくれた。ハヤはオイカワの地元での呼び名だった。

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